ユダヤ暦で「樹木の新年」とされるトゥ･ビ･シュバット（Tu B'Shvat）。シュバット（11番目）月の15（Tu）日を意味し、2024年は1月24日の日没から25日の日没までとなります。今回はこの日の由来や歴史、どのように祝うのかなどについてご紹介します。
「樹木の新年」トゥ･ビ･シュバットは、木々が冬の眠りから目覚め、新たなサイクルを開始する日とされています。
木の樹齢はユダヤ教において、その実を食べられるかどうかを判断する上で重要視されます。木の実は最初の3年間は食べることができず、4年待つ必要があるため、トゥ･ビ･シュバットは樹齢を毎年数え、その木になる実が食べられるかどうかを判断する日なのです。
この祝日はユダヤ教のマイナーな祝日であり、律法には記載されておらず、休日でもありません。学者たちは、この祝日はもともとイスラエルの春を祝う農業祭として始まったと考えています。
ディアスポラ以降、ユダヤ人は世界中に離散したためこの祭典は中止されましたが、時間が経つにつれ、象徴的に祖国と結びつくことの必要性を満たす手段が求められはじめました。
そこで、トゥ･ビ･シュバット・セデルという新しい儀式が導入されました。このセデル（儀式の晩餐）は、過越の祭り（ペサハ）のそれに似ています。
セデルには、聖地固有の聖書に記された食べ物を食べます。果物はブドウ、イチジク、ザクロ、オリーブ、ナツメヤシなどが聖地縁の食べ物として言及されています。
現在では、トゥ･ビ･シュバットは環境を祝う日となっていて、多くのイスラエル人が植樹式に参加します。また、家庭や学校、職場では、様々な種類のナッツやドライフルーツをみんなで感謝しながらいただきます。
イスラエルではちょうどこの頃、白や淡いピンクのソメイヨシノによく似たアーモンドの花が咲きはじめます。
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