紀元前約4,000年前から存在するエルサレムの旧市街。最初に都市が築かれたのは、古代のカナン人やヘブライ人の時代で、紀元前10世紀にはユダ王国の首都として重要な役割を果たしました。その後様々な支配者の影響を受け、16〜17世紀にかけてオスマン帝国時代の支配下で城壁が築かれ、多くの宗教的建築物や歴史的な建造物が建てられて現在の旧市街が形成されました。
イスラム教、キリスト教、ユダヤ教の重要な宗教的な聖地が集まる場所であり、その歴史的な重要性から数々の戦いや紛争の舞台ともなりました。
イスラエルの北部に位置する都市、アッコの旧市街は、十字軍時代からオスマン帝国時代にかけての建築物や遺跡が豊富に残っています。建物は石造りで、伝統的なアラブ風の建築様式が見られます。旧市街には数多くの宗教的な建築物も存在します。アル・ジャズール・モスクは、アッコ市内で最も古いモスクであり、イスラム教の信仰者にとって重要な場所です。また、聖ヨハネ教会や聖フランシスコ教会など、キリスト教の宗教施設も点在しています。
テルアビブ市の南部に位置する古い港町であるヤッファ旧市街は、紀元前の時代から存在しており、地中海に面した港として栄えました。その歴史的な重要性から、エジプト、アッシリア、バビロニア、ペルシャ、ギリシャ、ローマ、ビザンティン、アラブ、十字軍、オスマン帝国などに支配されました。
旧市街の特徴的な建物や景観の一つは、ヤッファの城壁です。城壁はオスマン帝国時代に築かれ、その一部は現在も残っており、城壁の上からは地中海やテルアビブの都市景観を望むことができます。
イスラエル北部のガリラヤ地域に位置する都市、ツファットはユダヤ教の宗教的な中心地の一つ。ツファットの旧市街は、紀元16世紀から17世紀にかけてオスマン帝国時代の要塞都市として発展しました。旧市街は城壁に囲まれており、歩いて散策することができます。
多くのシナゴーグや宗教学校が存在し、またユダヤ教のカバラ(神秘主義)の中心地でもあり、カバラに関する研究や実践が行われています。