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TRAVEL

イエス・キリストの足跡を辿るガリラヤ湖畔日帰り旅

by Ayano Sakamoto |2021年08月05日

イスラエルで最大の淡水湖ガリラヤ湖。ヨルダン渓谷が陥没してできた南北に21km、東西に13km、海抜は213mと湖としては死海に次いで世界で2番目に低い海抜にあるため、夏には気温がとても高くなる所です。

ガリラヤ湖北西部の町、タブハ・コラジン・カペナウム一帯はどこを歩いてもイエスの足跡を踏むことができます。今回は伝道活動の密集地タブハとカペナウム散策、ガリラヤ湖畔名物セントピーターズフィッシュ(聖ペテロの魚)を食べる日帰り旅に行ってきました。


ガリラヤ湖、湖水浴やウォータースポーツが楽しめる
ガリラヤ湖、湖水浴やウォータースポーツが楽しめる

教会内のモザイクが美しい“パンと魚の奇蹟の教会”へ

テルアビブから車を走らせること2時間弱でタブハに到着、ルカによる福音書に描かれているイエスが5つのパンと2匹の魚で5、000人の空腹を満たしたという奇蹟にちなんだ“パンと魚の奇蹟の教会”へ。大きなオリーブの木の中庭を横切り教会内に足を踏み入れると床の至る所に鳥や蛇、草花をモチーフにしたモザイクが描かれています。お目当ての2匹の魚のモザイクは一段高くなった立ち入り禁止ゾーン内でしたが、しっかり見える距離にありモザイク鑑賞を楽しみました。


大きなオリーブの木が印象的な中庭、奥に教会がある
大きなオリーブの木が印象的な中庭、奥に教会がある

奇蹟の話に登場する2匹の魚のモザイク画
奇蹟の話に登場する2匹の魚のモザイク画

イエス・キリスト説教の地&ペテロの家、カペナウム

タブハから3km移動し“カペナウム”に到着。ここはダマスカスからバビロンを結ぶ交通の要衝の町でイエスのガリラヤ伝道の本拠地でもあります。シナゴーグ跡の黒い玄武岩の土台部分はイエスが説教したシナゴーグのものと考えられており、シナゴーグの右隣には共同住宅跡を挟んで“ペテロの家”と呼ばれる遺跡も現在建っている教会下に見ることができます。


奥に見えるシナゴーグ跡の土台はイエス時代のもの、手前は共同住宅跡
奥に見えるシナゴーグ跡の土台はイエス時代のもの、手前は共同住宅跡

現在の教会、中央のガラス張りの下がペテロの家と呼ばれる遺跡
現在の教会、中央のガラス張りの下がペテロの家と呼ばれる遺跡

バラの花園!山上の垂訓教会

タブハから山道を登りイエスが「至福の教え」を行ったと伝えられる地“山上の垂訓教会”にも立ち寄りました。ガリラヤ湖をバックにマタイによる福音書の8つの句にちなんで造られた八角形の聖堂の美しさが際立っています。内部にある8つの句がラテン語で記されたステンドグラスも見どころの一つ。ちょうど薔薇が見ごろ(4月末時点)で教会入り口から中庭に至るまで色とりどりの薔薇が満開で目の保養になりました。


山上の垂訓教会、後ろにはガリラヤ湖が見える
山上の垂訓教会、後ろにはガリラヤ湖が見える

バラ園
バラ園

ガリラヤ湖畔名物、セントピーターズフィッシュ(聖ペテロの魚)のランチ

イスラエルで食べたいお料理の1つ、それはセントピーターズフィッシュ!

ガリラヤ湖はイエス時代から漁業が盛んな場所で12使途の1人ペテロがガリラヤ湖で口に銀貨をくわえた魚を釣り上げたことからこの魚を“セントピーターズフィッシュ”と呼び、ガリラヤ湖畔のほとんどのレストランで提供される名物料理となっています。

焼きor揚げた魚に塩とレモンを絞って食べるのがイスラエリー流・・・日本人としては醤油をかけたいところですが今回は郷に従ってレモンをギュッと絞りいただきました。鱗がグロテスクで見た目は怖いけど淡泊な白身で美味しかったです。


ガリラヤ湖名物セントピーターズフィッシュ
ガリラヤ湖名物セントピーターズフィッシュ

<まとめ>

ガリラヤ湖北西部を重点的に回った今回の日帰り旅。コロナ禍で閉館している教会もありましたが混雑することなくスムーズに観光することができました。

公共交通手段はバスのみで個人での観光はハードルが高い場所ですが、イエスの足跡を一気に見て回れる観光地は他に無いと思うので思い切ってレンタカーを借りて帰りのバスの時間を気にすることなく回ってみるのも面白そうです。