イスラエルの北部アッコ市の歴史的な地区、アッコ旧市街は中東の最も保存状態の良い十字軍時代の城壁都市の1つとして知られています。古代からイスラム教徒、キリスト教徒、ユダヤ教徒、十字軍の支配下にあった歴史から、多様な文化的影響を反映しています。多くの歴史的建造物、シナゴーグ、教会、モスク、バザールなどがあり、豊かな歴史と文化が息づいています。
散策が楽しいアッコ旧市街は、入り組んだ狭いストリート、石畳、歴史的な建造物と、美しいビーチを含む壮大な景色とのコントラストが観光客を魅了します。
白い外壁や平らな屋根、シンプルで機能的なデザインが特徴的な「テルアビブの白い都市郡」は、建国前のイスラエルへ19世紀末から20世紀初頭に流入したヨーロッパからの知識人や芸術家を含むユダヤ人移民によりもたらされました。彼らが近代的な都市づくりを目的に街の開発に尽力したことから、イスラエル近代化運動の象徴としても知られています。
同時期に台頭したモダニズム建築のシンプルなデザインや機能性が取り入れられたことにより、テルアビブの白い都市は20世紀初頭の建築史上最も重要なモダニズム建築郡の1つとなりました。テルアビブの青い空と海と、白い都市のコントラストは異国情緒たっぷりで見るものに爽やかな感動を与えてくれます。
イスラエルのハイファ市とその周辺地域にあるバハーイー教の聖地群は、2008年に世界遺産に登録されました。バハーイー教は、19世紀にペルシャ(現在のイラン)で始まった一神教で、信徒は平和、協調、愛、寛容、平等、人類の進歩の追求を重視しています。世界遺産とされた地域は美しい景観、芸術的な要素、そして人類愛に基づく宗教的なメッセージが融合された場所として、多くの人々に愛されています。
ハイファのバハーイー教聖地群には、美しい庭園に囲まれたバハーイー教の開祖バハウッラーの聖廟があります。また、西ガリラヤのバハーイー教聖地群には、バハウッラーの後継者であるアブドル・バハーの墓や旧邸宅も含まれています。
地中海に面したエリアに位置するカルメル山の遺跡群には、人類の進化に関する多くの証拠が残されています。およそ50万年前の原始的な石器や、現在までに発見された中で最も完全なものの1つであるネアンデルタール人の化石などが発見されました。また旧・新石器時代の遺跡が数多く残されており、人類の生活様式や、道具や武器の制作方法などが判明しています。
またこの地域は美しい自然が広がる地域でもあり、多くのハイキングやトレッキングコースが設置されていることでも知られています。