ヨム・ハショアは、ホロコースト (ショア)の犠牲者を追悼し、その悲劇と苦難を記憶するためのイスラエルの記念日であり、今年は5月5日の日没から6日の日没までがその日にあたります。ヨム・ハショアのヘブライ語での正式名称(יום הזיכרון לשואהיום הזיכרון לשואה ולגבורה)は、「ホロコーストと英雄的な勇気を記念する日」を意味し、ナチスドイツとその協力者によってホロコーストで殺害された約600万人のユダヤ人と、当時のユダヤ人の抵抗を追悼する日と位置づけられています。

この日は休日ではありませんが、開始初日の夜はお店の営業が禁じられているため、街は灯りが消え、歩く人もまばら。翌日の午前10時には黙祷のサイレンが鳴り響き、国民はたとえ車で高速道路を走行中でも停車し、車外に出て黙祷を捧げます。次の動画は2023年のヨム・ハショアの様子です。いつもは騒がしいイスラエルが、サイレン音を合図に静寂に包まれる様は感動的ですらあります。
2日目は多くの記念式典が全国で行われ、この日多くの人が集まるエルサレムのホロコースト記念館「ヤド・バシェム」では、追悼式典をインターネットで全世界に配信しています。ヤド・バシェムでは、記憶のデジタル化を進めており、生存者の証言など多くの貴重な資料をオンラインで視聴することができます。
- ヤド・バシェム公式ウェブサイト https://www.yadvashem.org/
- ヤド・バシェム公式Youtubeチャンネル https://www.youtube.com/@YadVashem
戦後70年以上が経ち、ホロコースト生存者の多くが高齢となり、他界しました。そして記憶の風化とともに現代では、ホロコーストの歴史や体験を否定する人々が多く存在しています。こうした否定論を覆すためにも、ホロコーストの歴史を未来へと語り継ぐことが重要です。
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