ペサハ(過ぎ越しの祭)から数えて7週目(50日目)にあたるため、七週の祭りとも呼ばれる「シャブオット」は、旧約聖書の出エジプト記に基づいたユダヤ教の祝日。ヨム・キプールやペサハと並んでユダヤ教三大祭のひとつとされ、2024年は6月11日の日没からはじまります。
シャブオットの伝統の移り変わり
シャブオットは、シナイ山で十戒をはじめとする律法がユダヤ人に与えられたことを記念するユダヤ教の祝日。これはユダヤ人と神との契約を意味し、律法の教えと戒めを受け入れたことを示します。また、ユダヤの祝日はイスラエルの収穫期と関連しており、シャブオットは小麦の収穫を祝う意味もあり、土地の恵みと農業サイクルへの感謝を象徴しています。
昔の伝統では、ユダヤ人は神の恵みに対する感謝のしるしとして収穫の初穂を神殿に捧げていました。また、トーラーが清いものであることから、シャブオットは最も清らかな祝日といわれ、かつて人々は純白の服を着て街に繰り出しました。現代でも、同じように純白の服を着用する人がみられます。
現在では、乳製品を使った料理をたくさん作って食べる習慣がよく知られています。この習慣の正確な起源は不明ですが、イスラエルの民に約束された「乳と蜜の流れる土地」を象徴しているという説もあれば、律法の甘さと純潔を思い起こさせるという解釈もあります。
水をかけ合い祝福
さらに、イスラエルには起源不明の「水合戦」の伝統があります。人々は外に出て、ふざけながら楽しくお互いに水をかけ合い、町全体が水浸しになり、笑顔に包まれます。
今日の伝統の起源については諸説ありますが、シャブオットが今もなお純潔、繁栄、至福を象徴する貴重な祝日であることに変わりはありません。
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