母親になったことを後悔している23人の女性にインタビューを行い、社会が女性に課す性別役割や同調圧力、そして母親たちの苦悩や不安を明らかにしたノンフィクション作品『母親になって後悔してる』の日本語翻訳版が、2025年2月28日に新潮文庫より発売されました。

『母親になって後悔してる』は、イスラエルの社会学者オルナ・ドーナト氏が、母親になったことを後悔している23人の女性にインタビューを行い、社会が女性に課す性別役割や同調圧力、そして母親たちの苦悩や不安を明らかにしたノンフィクション作品です。
本書は欧州を中心に世界各国で翻訳され、大きな反響を呼びました。日本でも「クローズアップ現代」や「ニュースウオッチ9」で紹介されるなど話題を集め、柚木麻子さん、津村記久子さん、村井理子さん、田房永子さんなど多くの方々から共感の声が寄せられました。
母親としての役割や社会の期待に疑問を感じたことのある方、または母親になることについて考えている方にとって、深く考えさせられる一冊となるのではないでしょうか。
書籍内容紹介
もしも時間を巻き戻せたら、母になることを再び選びますか──? この問いに「ノー」と答えた23人の女性たち。そのインタビューから明らかになったのは、社会が暗黙のうちに強いる性別役割と同調圧力、そして封じられてきた母親の苦悩や不安だった。子どもを愛している。それでも、母ではない人生を願う。「存在しない」ものとされてきた思いを丁寧にすくいとり、各国で大反響を呼んだ一冊。
著者紹介:オルナ・ドーナト(Donath,Orna)
イスラエルの社会学者・社会活動家。テルアビブ大学で人類学と社会学の修士号、社会学の博士号を取得。2011年、親になる願望を持たないユダヤ系イスラエル人の男女を研究した初の著書『選択をする:イスラエルで子どもがいないこと(Making a Choice:Being Childfree in Israel)』を発表。2冊目となる『母親になって後悔してる』は、2016年に刊行されるとヨーロッパを中心に大きな反響を巻き起こし、世界各国で翻訳された。
訳者紹介:鹿田昌美(Shikata Masami)
国際基督教大学卒。女性と家族を主なテーマとし、幅広い分野の翻訳を手掛ける。訳書にペギー・オドネル・ヘフィントン『それでも母親になるべきですか』、クラウディア・ゴールディン『なぜ男女の賃金に格差があるのか』、パメラ・ドラッカーマン『フランスの子どもは夜泣きをしない』など多数。著書に『翻訳者が考えた「英語ができる子」に育つ本当に正しい方法』がある。
書籍データ
【タイトル】母親になって後悔してる
【著者名】オルナ・ドーナト
【訳者名】鹿田昌美
【発売日】2025年2月28日
【造本】文庫版、電子版
【定価】1,045円(税込)
【ISBN】978-4-10-240741-7
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/240741/