イエス・キリストの聖地巡礼で外せない場所といえばナザレの受胎告知教会・エルサレムの聖墳墓教会・そしてベツレヘムの聖誕教会ではないでしょうか? エルサレムから南に約10kmの場所にあるベツレヘムはイエスが生まれたとされる聖地で国内外から観光客が訪れる人気スポットです。
クリスマスが目前に迫った12月初旬にベツレヘムを訪れる機会がありました。その際の旅の様子を紹介したいと思います。
旅の始めはイエス聖誕の地、聖誕教会へ
テルアビブ発着のバスツアーに参加し、バスに揺られること1時間半で、ベツレヘム中心部にある聖誕教会近くに到着しました。聖誕教会前のメンジャー広場には巨大なクリスマスツリーが飾られ、訪れた日(12/3)の夜に点灯式が執り行われるとのことで、多くの観光客が昼間から訪れていました。
聖誕教会の入り口は、メンジャー広場に面した謙虚のドアという小さな扉。かがんで入り、両脇に大理石の柱が連なる会堂(身廊)を進みます。主祭壇の右横の階段を下りると洞窟につながっており、イエスが生まれたとされる場所にたどり着きます。訪れた人々が、祭壇の中にある銀色の星の形をした印を触りながら祈りを捧げていました。
聖誕教会の北側には、クリスマスイブのミサの様子が世界中に中継されることで有名な聖カテリーナ教会があります。地下には聖ヒエロニムスが聖書をヘブライ語からラテン語に翻訳していた洞窟があります。この翻訳はキリスト教が世界に広まるきっかけになったとされています。
マリアの母乳で乳白色になった洞窟「ミルクグロット」
聖誕教会の裏手を5分程歩くと、ミルクグロットという洞窟の上に建てられた教会に辿り着きます。この洞窟は、マリアとヨセフ、そして生まれたばかりのイエスがエジプトに脱出するまで、ヘロデ王の兵士から身を隠した場所と言われています。「ミルクグロット」という名は、マリアの母乳が滴り落ちて、赤みを帯びた洞窟内が乳白色へと変化したという伝説に由来してます。
何世紀にもわたって世界中から巡礼者が訪れ、子どもを持ちたいと願う人々の崇拝の場所となっています。「洞窟の粉(石灰岩)を飲み物に入れて摂取することにより子供を授かった」という感謝の手紙が世界中から届いていました。洞窟の粉は入口の門を入ってすぐの左側の建物内で販売されていますよ。
ベツレヘムでバンクシーの作品探し
ベツレヘムにはバンクシーの作品が街の至るところに残されています。バンクシーが手掛けたホテル「The Walled Off Hotel」はコロナ蔓延時は閉館しており、今回初めて入ることができました。1階はロビーラウンジとミュージアム、2階はギャラリーになっており、宿泊客でなくても入ることができます。
いかがでしたでしょうか? クリスマスが目前に迫った12月は、クリスマスに関連した催しやクリスマスマーケットが開くため、町への交通量が増えてあちこちで大渋滞が発生します。
ベツレヘムへはエルサレムからアラブバスやタクシーに乗って行くことができますが、効率よく安全に観光するにはバスツアーを利用するのが一番だと思います。自分に合ったバスツアーを見つけて、イエスの誕生した町を観光してみませんか?