Share

TRAVEL

観光にもオススメ!知っておきたいイスラエルの都市|前編

by クニコ コーヘン |2020年07月14日

シャローム  hello こんにちは。

イスラエル在住のクニコです。イスラエルに関する情報、話題、愉快な話など、紹介していきたいと思います。

皆さんがイスラエルに興味を持ち、いずれはこの国を訪問してもらえればうれしいです。

今回は、歴史とハイテクが共存するイスラエルの素晴らしい都市について2回に分けてご紹介します。


聖地 エルサレム


米国トランプ大統領が「イスラエルの首都」と認定したことで注目を集めたエルサレム。その面積は郊外を含めて652平方キロメートルと、東京23区(612平方キロメートル)とあまり変わりません。エルサレムとは、どんな場所なのでしょうか。


紀元前10世紀にこの地を治めたソロモン王は、聖書によると、 モーゼが神から授かった十戒の石版を祀(まつ)る神殿をエルサレムに建設。このソロモン神殿は紀元前6世紀、バビロニアに破壊されました。その後、ユダヤ人たちが神殿を再建し、ヘロデ王が増改築しましたが、紀元前70年 、ローマ帝国によって破壊されてしまいます。しかし、その遺構は「嘆きの壁」と呼ばれ、ユダヤ教徒にとって神聖な祈りの場になっています。


また、この地はイエスがローマによって十字架に架けられ処刑された土地でもあります。そのため、イエスの墓である「聖墳墓教会」があるとされるエルサレムは、イエス生誕の地であるベツレヘムなどとともに、キリスト教徒にとっても宗教的に重要な街なのです。 そして、この街はユダヤ教、キリスト教、イスラム教にとって、それぞれの聖地です。


イエス誕生の地 ナザレ


ナザレのあたりのガリラヤ地方は、平原で緑が多いところから遥かな古代から人の往来が多く、重要な交易ルートや幾多の王国の係争地にもなってきました。



なかでも有名なのが、メギドという都市国家です。このメギドこそ、最終戦争ハルマゲドンの地とされています。ハルマゲドンとは、ヘブライ語でハル=丘+メギドすなわち「メギドの丘」を意味するのです。メギドからほど近いナザレの街は、イエスの誕生の地です。ナザレの町は坂道が多く、丘の中腹にある受胎告知教会に行くにも下から坂道をだいぶ登っていかねばなりません。アラブ化した交通量の多いナザレのメインストリートを歩いていくと、丘の上方に受胎告知教会が見えてきます。イエスが誕生するより前に、主の使いのお告げを受けて、マリアは聖霊によって神の御子を宿されたわけですから、イエス・キリストの時の流れを辿る旅は、まず、ここ受胎告知教会が出発点になります。


経済・文化・芸術の中心地 テルアビブ・ヤフォ


イスラエルの経済・文化・芸術の中心地はテルアビブです。ヘブライ語で「春の丘」を意味します。地中海に面した街は、その名の通り多彩な色にあふれ、地中海の太陽に負けない明るさと活気に満ちていて、カラフルなパラソルが並ぶ美しいビーチ、緑豊かな街路樹と白い建物が調和したストリート、若者でにぎわう個性的なバーやカフェ……。若者の街と言えます。


スタートアップ企業が多く「第二のシリコンバレー」と呼ばれ、最先端技術が集まる都市としてのイメージが強いです。一方で、近くに聖書にも登場する古い港町ヤッフォがあり、迷路のような石畳の旧市街を歩けば、タイムスリップした気分を味わえます。最新トレンドと歴史が融合したテルアビブの街を歩いてみましょう。



日本から飛行機を乗り継いで約20時間。空の上からは、きらきら光る地中海と長いビーチ、海に迫るように立つビル群が印象的です。それでも市街地はとても緑が豊かです。中心部のロスチャイルド通りは、オレンジや赤色の花をつけた街路樹が並ぶ歩道を中心にした開放感ある通りで、多くの人や自転車が行き交い、おしゃれなカフェやレストランが並び、昼夜問わず、にぎやかな声が聞こえてきます。



テルアビブから車で20分ほどの場所にある港町ヤッフォ。古代から中東と地中海・ヨーロッパを結ぶ交易の要所として栄えてきました。3800年以上も前から港として使われていたヤッフォ港は、再開発され、現在はおしゃれスポットに変身。古代から変わらず多くの人をひきつけています。


ヤッフォのシンボル的存在の時計塔近くのオレイ・ツィオン通り沿いは、のみの市があり多くの人でにぎわっています。ハムサ(魔よけの目がついたお守り)や陶器などのお店が並び、日本ではあまり見かけない色使いやデザインで、つい手に取ってしまうでしょう。値段交渉しながらお土産を探すのも旅のだいご味です。


昔から人や物が行き交ったヤッフォ。そして最新トレンドが集まり活気にあふれるテルアビブ。ヨーロッパの雰囲気と中東のエキゾチックさが共存し、新しくて古いこの町は知れば知るほど「また戻ってきたい」と思う不思議な魅力が詰まっています。


いかがでしたか?前編では、イスラエルの著名な都市の一部に関してご紹介しました。

次回は、イスラエルの著名な都市後編をご紹介していきますね。

それでは、次回をお楽しみに!レヒトラオット see you