ハマスに囚われていた人質3名が先日、70日間にわたる監禁生活から逃れる最中に、誤ってイスラエル軍の兵士によって射殺されるという痛ましい事故が起こりました。
Alon Shamrizさん、Samer Talalkaさん、Yotam Haimさんの3人は12月15日、ガザ市シェジャヤ地区で建物から出てきたところをテロリストと誤認され、イスラエル国防軍兵士によって射殺されました。シェジャヤは長年、ハマスの最精鋭部隊と最も強力な要塞の本拠地として重要な拠点とみなされており、人質が殺害された地域は、上級指揮官2名を含む兵士9名が死亡した激戦地のすぐそばでした。
コンピューター工学の学生Alon(26歳)さんは、10月7日にキブツ・クファル・アザの自宅から拉致されました。
Samerさん(22歳)は、来年夏に結婚する予定でした。ハマスのテロリストがキブツを襲撃したときはキブツにある孵化場で働いており、週末はよくそこでシフト勤務をしていました。
ヘヴィメタルバンドのドラマーだったYotamさん(28歳)が最後に目撃されたのは、ガザに拉致される前の10月7日朝に撮影された動画。クファル・アザの自宅の玄関に立つ姿が映っていました。
この悲劇が起きた後、犠牲者のひとりである Yotam Haim(ヨタム・ハイム)さんの母親 Iris Haim(イリス・ハイム)さんが、事故に関与した兵士たちに送ったメッセージが話題となりました。イリスさんの、赦しと愛のメッセージを日本語訳でご紹介します。
ヨタムの母として、あなたに伝えたいことがあります。とても愛しています。遠くから抱きしめています。そして事故はあなたのせいではなく、すべての責任はハマスにあるということを理解しています。犠牲となった3人の名前と記憶が永遠に記憶されますように。
どうぞ体を労ってください。そして、イスラエルの民として、国民を護るという世界で最も尊い行いをしているのだといつも誇りに思ってください。私たち国民は皆、あなたたちの安全と健全さを必要としています。もしテロリストを見かけたら、少しもためらわないでください。人質を故意に殺したとは考えないでください。あなたは自分自身を守る必要があります。そうでなければ、国民を守ることはできないからです。
まず最初の機会として、私たちのところに来ませんか。私たちはあなたの目を見て、抱きしめたいのです。なんとも言い難いことですが、あなたがしたことは、おそらくあの瞬間最善のことだったのです。私も、夫も、娘も、亡き息子も、その兄弟も、誰もあなたを批判したり、怒ったりしていません。私たちは、あなたを愛しています。