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FOOD

ハルヴァとは?味・原料・種類・レシピ・買える場所まで徹底解説【中東の伝統菓子】

by ISRAERU 編集部 |2026年01月29日

ピスタチオが散りばめられたハルヴァ
出典:Pixabay

中東の国々で古くから伝わる、伝統のお菓子ハルヴァ。近年、中東地域の文化や食生活が注目されていますが、日本ではあまり馴染みがありません。多くの人々から愛されているハルヴァについて、起源から、味、種類・作り方、購入方法までをご紹介します。


ハルヴァとは?

中東の伝統菓子ハルヴァ
出典:Pixabay

ハルヴァは、練りごま(タヒニ)、小麦粉やセモリナなどの穀物の粉に、バターやギーなどの油脂、そして砂糖・フルーツなどを加えて作られる、主に中東地域に古くから伝わる伝統菓子です。セモリナとは小麦粉をふるったあとに残る胚乳部分で「ひきわり小麦」とも呼ばれています。ギーは、バターを煮詰め濾して作った、純度の高いオイルです。


ハルヴァが食べられている国は中東地域(イラクやイエメン、イスラエル、トルコ、アフガニスタンなど)から南アジア地域(インドやバングラデシュなど)、東ヨーロッパや北アフリカと、広範囲に及びます。



ハルヴァの起源と歴史

ナツメヤシの写真
出典:Pixabay

ハルヴァの始まりは、642年ごろのオスマン帝国時代と言われています。アラブ人(当時のオスマントルコ人)が、現在のイランにあたるペルシャに上陸した際、ペルシャには小麦などの穀物ベースのお菓子が存在していました。そのお菓子にアラブ人が持ち込んだ砂糖、ハチミツ、デーツやりんごなどの材料が合わされ、甘いお菓子が作られました。そのお菓子は「高度で洗練されたお菓子」として扱われ、領土全域に広がりました。これがハルヴァの原点だと言われています。


その後、様々なバリエーションが登場します。7世紀にはマッシュポテトと牛乳を混ぜたハルヴァ、13世紀から16世紀初頭のインド=スルタン朝時代にはセモリナ粉が用いられた、柔らかいタイプの「スージー・カ・ハルワ(Suji ka Halwa)」と呼ばれるハルヴァが作られるようになりました。砂糖を焦がし、ローズウォーターを混ぜた飴に包まれたお菓子「ムカファン(mukaffan)」も、ハルヴァの一部として作られることもありました。そして、インドからバルカン半島(ギリシャ・ルーマニア・ブルガリアほか)、北アフリカへと広がり、伝統のお菓子となりました。


また、オスマン帝国時代にペルシャで食べられていた甘いお菓子のことを、アラブ人がアラビア語で「甘い」という意味を持つ「ヒルヴァ」と呼んでいたのが語源とされており、ペルシャ人はそれを「ハルヴァ」と発音したため、のちにハルヴァ(halwa)と呼ばれるようになりました。また、中東ではハルヴァのことを「ハラウェーヤート」と呼びます。ハラウェーヤートは、甘いお菓子、という意味を持つ言葉でもあります。



ハルヴァが食べられるタイミング

中東の伝統菓子ハルヴァ
出典:Unsplash

ハルヴァは以下のような目的で作られたり、食べられたりしています。


  • 願い事が叶った時など、喜ばしいことがあった時
  • 人が亡くなったあとの数日の間
  • カトリック教会の宗教行事「四旬節」の日(復活祭の40日前から数えて数日間)。また、四旬節の前の「霊の土曜日」
  • イスラームの宗教行事「シャアバーン」と呼ばれる日(アッラーがこの先一年の人の運命を決める日)
  • にんじんやぶどうのハルヴァは、寒い冬の時期


ハルヴァの味と食べ方

味は、濃厚なごまや穀物のコクと、キャラメルのような香ばしさが香る、しっかりとした甘さが特徴です。

人によっては「落雁・スニッカーズ・ごまキャラメル」に近いと感じるといいます。


食感はプディング状の柔らかいタイプと、乾燥させて固めた固形タイプに分類されます。柔らかいタイプはスプーンで食べます。食べると、口の中でとろけるような不思議な食感を味わうことができます。一方、固形タイプは手でつまんで食べますが、固形タイプで大きいサイズのものはナイフで一口サイズにカットします。  


また、材料にピスタチオやアーモンドなどのナッツ類などが使用され全体的に高カロリーなため、一度に大量に食べず、手で小さくちぎって食べるか、スプーンで軽くひと口食べるのがおすすめです。コーヒーや紅茶のお供、パンに塗る、ヨーグルトに入れるなど食べ方はさまざまで、冷やすとホロホロの食感を楽しむことができます。



ハルヴァの種類・作り方

黒胡麻とペースト
出典:Pixabay

基本レシピ

【材料】 

  • ごまのペースト(タヒーナ) 400g
  • タヒーナの油とバター 計2カップ
  • 小麦粉 5カップ
  • ハチミツ 160ml
  • ごま 200g

【作り方】

 1.タヒーナの油とバターを加熱し、小麦粉に混ぜ弱火にかける

 2.きつね色になったら、タヒーナをいれる

 3.別の鍋でハチミツを約100℃まで加熱

 4.熱したハチミツとごまを、2.に入れよくかき混ぜる

 5.角バットなどに入れて表面を平らにし、冷蔵庫で冷やして固める

 6.ひとくち大にカットして完成



国・地域別のレシピ

国・地域別で作り方・食べ方は変わります。


<マグリブ>

  • 果物のハルワ……りんご、桃、干しブドウ、クスクス、バター、ハチミツ、クスクスを混ぜて作る
  • ハルワ・シェバキア……胡麻入りビスケットを揚げたものを、ハチミツに浸して作る
  • ハルワ・シザーム……砂糖を色が着くまで焼き、胡麻と混ぜ固めて作る

<イラク>

  • ハルワ・アルタムル……ナツメヤシの実(デーツ)を入れて作る
  • ハルワ・シャリーヤ……極細パスタ、牛乳、砂糖を混ぜて作る
  • ハラワ・ティンマン……米粉を用いて作る
  • ハラワ・ジザル……にんじんで作る

<トルコ>

  • ヘルヴァ……小麦粉とバターを用いて作る
  • カシュク・ヘルヴァス……セモリナ粉で作る

<新疆ウィグル自治区>

  • ペースト状のハルヴァ……羊の脂、小麦粉、砂糖で作る

<ギリシャ>

  • デンプンのハルヴァ……コーンスターチ(デンプン)で作ったハルワの上に、砂糖と牛乳を炒めた固いカラメルをかけて作る
  • ハルヴァス・シミグダレニオス……セモリナ粉、シロップ、ナッツ、オリーブオイル、レモン、シナモンを用いて作る

<イラン>

  • ペルシャ風・ハルヴァ……セモリナ粉、ローズウォーター、お湯で溶かした砂糖、高級スパイスのサフランなどを用いて作る

<アフガニスタン>

  • テーブルビートのハルヴァ……にんじんと同じ位にポピュラーなハルヴァの材料であるテーブルビートを用いて作る
  • 穀物のハルヴァ……全粒粉(チャパティを作る粉・アーター)で作る

<インド>

  • にんじんのハルヴァ……ギー、セモリナ粉、砂糖で作る
  • スージ・ベーサン・ハルヴァ……セモリナ粉、ひよこ豆粉を使用して作る


ご家庭で手作り・簡単アレンジレシピ

<にんじんのハルヴァ>

産後や病後の回復食として食べられる、柔らかいタイプのハルヴァです。


【材料】

  • にんじん 中サイズ4本
  • ギー(無塩バターでもOK) 小さじ1・大さじ2
  • 牛乳 1カップ
  • 砂糖 大さじ2
  • カルダモン(ホール) 2個
  • カシューナッツ 5個位
  • レーズン 大さじ1

【作り方】

1.にんじんをすりおろす(フードプロセッサーがあると便利)

2.小さじ1のギー(または無塩バター)をフライパンに入れて溶かす

3.2.で使用したフライパンに、カシューナッツとレーズンを入れ、弱火でこんがりするまで焼く(取り皿に取っておく)

4.すりおろしたにんじんを、3.のフライパンに入れて中火〜弱火で、5分程炒める

5.牛乳・砂糖・カルダモンホールを加え、混ぜながら水分がなくなるまで弱火で炒める

6.5.をお皿に盛り付け、3.のカシューナッツとレーズンをトッピングして完成


温かいままでも、冷めても美味しく食べることができます。(カルダモンホールは取り除いてください)


<スージのハルヴァ>

インドなどの南アジア地域で、お祝いの席や朝食としても食べられる、ペーストタイプのハルヴァです。


【材料】

  • スージ(粗挽きセモリナ粉) 100g
  • バター(またはギー) 50g
  • 砂糖 150g
  • 水 450cc
  • カルダモンホール 2粒

【作り方】

1.熱したフライパンにバターを入れて溶かす

2.スージを加え、弱火できつね色になるまで混ぜ続ける

3.別鍋で砂糖・水・カルダモンホールを煮立たせて、シロップを作っておく

4.スージが炒め終わったら、そこへ3.のシロップを注いで、水分がなくなるまで煮詰める

5.冷やすと固くなるので、少しゆるめに煮詰めて火を止める

6.お皿に盛り付けて完成


冷めても美味しく食べることができます。(カルダモンホールは取り除いてください)



日本で買える場所

ショッピングカート
出典:Pixabay

業務スーパー

言わずと知れた庶民の味方、業務スーパーでは近年、中東からの輸入食品が多く取り揃えられています。トルコ産(プレーン味)のハルヴァが購入可能です。


オンラインストア

<Amazon>

ピスタチオ味や伝統のレシピ・タヒニを使用したハルヴァなど、様々な種類のハルヴァが購入可能です。


<楽天市場>

トルコ産、チュニジア産などのハルヴァが購入できます。プレーン(胡麻)味の他、チョコレートフレーバーやロシア産・ひまわりの種のハルヴァも販売されています。


<Halal Store Japan>

Halal Store Japanは、ハラール食品の通販サイト。にんじんのハルヴァが購入可能となっています。



まとめ

長い歴史を持ち、中東地域を中心に広範囲で親しまれている伝統菓子ハルヴァ。アレンジレシピではご家庭で簡単に再現できるものをご紹介しました。通販などでタヒニ(ごまペースト)とデーツシロップを購入し、小麦粉を混ぜて炒めれば、簡単にハルヴァは作れます。コーヒーやチャイ(紅茶・ミルクティー)などと一緒にぜひご賞味ください。



※記事は2022年5月11日に公開した記事を再編集しています