1940年にイスラエルのテルアビブで誕生した「トルノフスキー」は、高級紙を使用した製品とユニークなデザインで、世界的有名なブランドへと成長しました。グリーティングカードやポストカード、カレンダーや文房具など、トルノフスキーの独特なデザインは世界中のファンを魅了しています。
またトルノフスキーの製品は、リサイクル紙または持続可能な紙を使用。森林認証紙マーク™「FSCTM」を取得しており環境に優しいという点もポイントです。
新たに始めたギフトを専門とした事業では、有名トップブランドとの協業を行うなど、トルノフスキーの成長は創業から80年経った今なお止まることを知りません。
トルノフスキーの製品の中でも、特に人気が高いのが「グリーティングカード」。特別な日に家族や友人にカードを贈るのは、世界共通であり、グリーティングカードはとても重要です。
特にイスラエルでは、一年で一番重要とも言える「ロッシュ・ハシャナ」と呼ばれる新年には、日本の年賀状のように、家族や友人にカードを贈るのが定番です。
今回はトルノフスキーがこれまで創り上げてきた、新年グリーティングカードのデザインの歴史をご紹介します。
目次
モザイクスタイルがトレンド。控えめなデザインがメインの70年代
トルノフスキーがグリーティングカードを作り始めた70年代。モザイクスタイルのデザインが、当時のトルノフスキーのトレンドでした。
トルノフスキーのスタジオはまだ小さく、通常のグリーティングカード型式で、並外れたデザインのグリーティングカードを作りたいという思いから、とてもフォーマット化されたデザインとなっています。
1978年、イスラエルとエジプトの平和条約が締結された際には、鳩をモチーフとしたデザインを制作。鳩は、ユダヤ教のシナゴークの飾りやユダイカアート(ユダヤの美術)のモチーフとしても良く使われており、また平和の象徴でもあることから、グリーティングカードのモチーフに使われました。
旧約聖書に出てくる「生命の樹」も、成長と復活の象徴として、トルノフスキーのグリーティングカードデザインに使われています。技術的進歩と職人技が光る、歴史や伝統を感じるデザインです。
高い技術力が求められるデザインが増えた80年代
80年代に入ると、その芸術性と品質の高さから、トルノフスキーの名は世界で知られるようになりました。上記のカードは、何年にもわたる試行錯誤の上、ついにエンボス加工とグリッターが組み合わせた専門的スキルが必要とされるデザインです。モチーフとして、新年を象徴するザクロが使用されています。
「空に羽ばたく2羽の金色の鳩」は、動きと優美さを表現するダイナミックな構成です。
中東でよく見かける手のひらモチーフの「ハムサ」は、幸運をもたらすと信じられており、グリーティングカードによく使われます。このグリーティングカードの素晴らしい点は、細部へのこだわり。繊細なエンボス加工と銀箔が使用されており、それぞれのハムサには異なるデザインが使われています。
80年代にもモチーフとして使用されているように、「生命の樹」はトルノフスキーの大好物といえるでしょう。特に若者を意識した現代的なデザインが特徴です。伝統を守りながら、新しいものも取り入れ成長を続ける、まさにトルノフスキーの真髄を感じられるカードです。
伝統と現代が融合されたデザインが顕著に表現された90年代
90年代に登場したのは、2羽の金色の蝶々が命と愛のダンスを踊る様子が描かれたデザインです。カラフルな蝶々がダンスで祝日を祝います。
こちらは、たくさんの願いを意味した繊細な花束がデザインされたグリーティングカード。エンボス加工、箔押しが施され、淡い色合いで色付けされたデザインは、伝統を守りながらも変化を続けるトルノフスキーの真骨頂と言えるでしょう。
若者を意識したミニマルな現代のデザイン
最近のデザインで見受けられるのが、伝統的なモチーフを用いた比較的なミニマルなデザインです。世界でトレンドとなっているパステルカラーで描かれたグラフィックデザインで、若者向けのデザインが増えています。
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