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CULTURE & LIFESTYLE

土地の記憶を、都会の日常へ。<br>レザーサンダルブランド「Sandalika」

by ISRAERU 編集部 |2026年08月11日

素朴でありながら、どこか洗練されている。イスラエル北部の自然とテルアビブの空気を重ね合わせ、手仕事によるレザーサンダルを生み出しているのが、アディ・レズニクとロイ・ラム夫妻による「Sandalika サンダリカ」です。

レザーサンダルブランド「Sandalika」

原点は、キネレット湖周辺の自然

ふたりはともに、イスラエル北部のキネレット湖周辺で生まれ育ち、現在はテルアビブを拠点に活動しています。幼少期を過ごした土地の静けさや野性味、手つかずの自然と、カフェや文化、ファッションが息づくテルアビブの活気。その対照的な二つの世界が、ブランドの個性を形づくっています。


サンダリカが掲げるのは、「シンプルでエレガント、そして少しだけシック」なスタイルです。仕事にも、カフェにも、夜のイベントにも履いていける、日常に寄り添うサンダルを目指しています。

「Sandalika」のレザーサンダル
初めてのコレクション(Photo:ロテム・レベル)

異業種からファッションの世界へ

ブランドを立ち上げたのは、2023年の夏の終わりでした。当時、アディはハイテク企業で働いていましたが、自分の居場所はここではないと感じ、以前から憧れていたファッションの世界で独立することを決意します。古美術品の取引に携わっていた夫のロイを誘い、二人で新たな一歩を踏み出しました。

オーナー&デザイナーのアディ・レズニックと「Sandalika」のレザーサンダル
アディ・レズニック(Photo:M.L.)

その直後、社会を大きく揺るがす出来事が起こり、ロイは長期間の予備役任務に就くことになります。最初のコレクションづくりは、わずかな時間を見つけて交わす電話での会話を通じて進められました。困難な状況のなかでも小規模な形で挑戦を続け、少しずつブランドの方向性を磨いていったといいます。

レザーサンダルブランド「Sandalika」

家族経営の工房が支える手仕事

アディ自身にデザインの専門的な経歴はありません。しかし、農業を営む父や祖父、季節ごとに変化する植物や色彩に囲まれて育った経験が、現在の感性につながっています。また、母方の祖母は移住後、自らの力で化粧品工場を立ち上げました。家族から受け継いだ開拓精神も、ブランドの根底に流れています。


製造を担うのは、革加工の技術を父から受け継いだ職人が、妻とともに営む家族経営の工房です。夫妻が大切にしているのは、手仕事への敬意、素材の真正さ、そして世代を超えて受け継がれる伝統を現代の暮らしに合わせて進化させることです。

レザーサンダルブランド「Sandalika」

大地の色と、自由な一歩

最初のコレクションでは、ナチュラルレザー、白、黒といった基本色を中心に展開しました。最新コレクションでは、より深みのあるアースカラーに加え、クロコダイル調の質感やブロンズカラー、スクエア型のソール、ミニマルなプラットフォームなど、新しい表現にも挑戦しています。

レザーサンダルブランド「Sandalika」
レザーサンダルブランド「Sandalika」
最新コレクション(Photo:リオール・カソン)

デザインの着想源は、街を歩く人々や日常の風景、身の回りにある色や質感です。その根底には常に、二人が育った土地と自然への深い結びつきがあります。レザーソールを採用しているのも、時代に左右されない上品さと、大地に近い自然な感覚を両立させるためです。


顧客との対話も大切な創作の源です。一人ひとりが自分らしく、心地よく、自由に歩けること。サンダルを単なる履物ではなく、女性の自己表現を支える土台にしたいと考えています。

「Sandalika」のレザーサンダル

ゆっくり、丁寧に育てるブランド

ファストファッションが広がるなか、サンダリカが目指すのは、時間をかけて良質なものを生み出すことです。「サンダルを履くと、エレガントで、自信が持てて、リラックスできる」。そんな顧客の声が、二人にとって何よりの喜びだといいます。

レザーサンダルブランド「Sandalika」

今後はイスラエル国内で基盤を固めながら、海外への展開も視野に入れています。ブランドの拠点となるスタジオを開き、革を使った新たなアイテムにも挑戦していく予定です。

レザーサンダルブランド「Sandalika」

土地の記憶と都会の感性、伝統的な手仕事と現代のリズム。その間を軽やかにつなぎながら、サンダリカは「シンプルなエレガンス」という変わらない価値を、一足ずつ丁寧に形にしています。


*本記事はイスラエルメディアPortfolioの報道をもとに構成しています。