イスラエルの見どころ(遺跡・自然)を手軽に体験できる場所は、国土の北から南まで60を超える国立公園にあります。シャバット(安息日)には観光地が閉まってしまうイスラエル……そんな中、国立公園はほぼ毎日営業しているため週末にはカップルや家族連れで賑わいをみせます。
今回は皆様に訪れてほしい国立公園を4箇所ご紹介したいと思います。

目次
圧倒される遺跡の規模!ベト・シェアン国立公園
最初にご紹介するのはイスラエルで最も大きな平野、エズレル平野の東に位置するベト・シェアン国立公園/Bet She'an National Parkです。
ここは肥沃な土地と豊富な水、農業に適した気候、そしてエジプトまでの交通の要衝であったことから幾つもの時代の遺跡が残っている大規模な国立公園です。エントランスから右手にはローマ時代の劇場、左手にはビザンチン時代の西洋浴場、列柱が並ぶメインストリートの先のテル(丘)を登り見下ろせば今までに見たことの無い景色が目の前に広がります。
遺跡の中には至る所にモザイクがあります。囲いがなく見学の順路上にもモザイクが!? 踏んでしまっていいのかな? と罪悪感を感じつつ見て回るのも貴重な体験でした。





エルサレム発祥の地!?“The City of David”でトンネル内の水路歩き
比較的行きやすい場所にある国立公園と言えばエルサレム・ウォールズ国立公園/Jerusalem Walls National Parkの“The City of David”です。
エルサレム旧市街Dung Gate/糞門から徒歩5分程のところにエルサレム発祥の地といわれている The City of Davidの入り口があります。敷地内は広大で1番人気の場所はヘゼキアのトンネルの水路歩き! 紀元前700年頃にアッシリア帝国の脅威にさらされていたユダ王ヘゼキアは都市の外に流れる豊富な水がアッシリア軍に利用されないようギホンの泉の水を岩盤をくり抜いたトンネルに通しシロアムの池まで導き城壁内の水を確保したといわれています。水路歩きはギホンの泉の水を城壁内に汲み上げるシステム“ウォーレンンの縦穴”の入り口から入りギホンの泉からシロアムの泉を目指して約533mの大人一人が通れる幅のトンネルの水路をじゃぶじゃぶ進みます。前も後ろも暗闇で両脇から迫る壁の圧迫感が今までに感じたことのない感覚で探検隊気分が味わえました。
水路歩きされたい方は股下までの深さの場所があるので下半身はぬれてもいい服装、足元はサンダル履きで懐中電灯を忘れずに持っていきましょう!水路の水は冷たいので真夏の暑い時期におススメのスポットです。



ネゲブ砂漠で最も美しい渓谷エン・アヴダット国立公園
ネゲブ砂漠の大自然を感じたいのならエン・アヴダット国立公園/Ein Avdat National Parkがおススメ!
滝までのショートルートは約1時間半、小川の水たまりを飛び越え、両側から迫りくる崖の谷間を越えると小さな滝に辿り着きます。更に先まで行くのロングルートは約2時間半、滝の裏側に回り山肌を蛇のようにうねった道を歩き、梯子の掛かった崖を登って景色の良い展望台駐車場でゴール。スタート地点からゴールまで日本ではまず見ることの無い風景の中のトレッキングは素晴らしい体験でした。
ロングルートは途中から引き返しができない為、車をゴール地点の展望台駐車場に移動させておく必要があるため複数の車で行くようにしましょう。


180度オーシャンビューの十字軍の要塞遺跡!アポロニア国立公園
テルアビブから車で約30分のアポロニア国立公園/Apollonia National Parkは崖の上から見下ろす180度の海景と十字軍の要塞が見どころです。
私が住んでいる街ヘルツェリアにあり気軽に行ける距離なので何度か訪れました。吸い込まれるような青い海と青い空、地中海の東の端から見る風景はゆっくりで穏やかな時間が流れていて何時間でも見ていたい癒しの空間です。


いかがでしたでしょうか?
貴重な体験をしに国立公園に足を延ばしてみませんか?