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FASHION

履けるアート作品!?セレブも魅了するイスラエル人靴デザイナー

by ISRAERU 編集部 |2022年03月07日

靴デザイナー、コビー・レヴィとは

自らを「靴依存症」と呼ぶイスラエル出身の靴デザイナー、コビー・レヴィ氏。小学生の頃からアートを学び始めた彼は、彫刻から絵画まで幅広く学びます。大学に入りデザインを学び始めた彼は、高品質で実際に使える作品を創りたいと思うようになりました。商業的圧力にとらわれず、自由に創作活動に取り組みたいと思っていたのです。そして2001年に大学を卒業すると、靴会社に就職。様々な製造会社を訪れます。その傍ら、自らが所有する小さなスタジオで、自身がデザインを手掛けた靴作りに勤しんでいました。彼のコレクションは、全てコビー氏によって手作りで作られています。



ブログがきっかけで一躍有名に

コビー・レヴィ氏を一躍有名にしたのは、作品を友人と共有するために用いていたブログでした。2021年、ブログに作品を投稿すると、瞬く間に世界中に広まります。そしてこのことがきっかけで、多くのセレブリティたちと仕事をすることになりました。レディー・ガガは「Born This Way」のミュージックビデオで「ダブル・ブート」デザインを、ウーピー・ゴールドバーグは、彼女のトークショー「The View」で様々なデザインを着用し、また、ファーギーは「M.I.L.F.$.」のミュージックビデオで「チューイング・ガム」のヒールを着用しています。





ディズニーコラボレーションでさらなる飛躍へ

2011年には、ディズニーからコラボレーションの依頼を受けます。そして翌年リリースされた新デザインシリーズ「Witch-Craft」は、イーヴィル・クイーン、アースラ、マレフィセントの3人のディズニーヴィランズをイメージして、3つのデザインが作成されました。このコレクション発表以降、世界各国の展示会でレヴィの作品を目にするようになります。最近では、2021年のMunichにも展示されました。




またコビー氏は、靴デザインに関する講演も多数主催。展示会にも積極的に参加すると、彼の靴の購入希望者が増えてきました。そこで2012年、テルアビブにスタジオを開業。1つのデザインにつき20足限定、受注生産による限定版を販売しています。オンライン注文も可能です。


靴はキャンバス、アートへの想い

アートを愛するコビー氏は、全てのアートがコミュニケーションの手段であると考えています。年齢や性別、アート業界に携わる人々か否かに関わらず、全ての人に理解され、全ての人の心に訴えかけるアートを目指しています。



またファッションにも強い関心を持つ彼にとって、ファッションは終わりのないクリエイティブプロセスです。ファッションアイテムの素晴らしさは時代を超越したものであり、「時代遅れ」なものは彼の心を苦しめます。彼にとって靴は、キャンバスなのです。



パンデミックを扱ったコレクション

靴以外のものからインスピレーションを受けるというコビー氏。これが彼の作品を面白く、そしてユニークなものにしています。2020年のパンデミックは、彼にとってある種のインスピレーションでした。世界中の人々を襲ったこの不思議で苦しい日々や新しく根付いた日常は、彼のアイデアの源となったのです。現実を反映した作品作りを行う彼が、パンデミックコレクションを作成することは必要不可欠でした。



パンデミックコレクションでは、靴だけでなくバッグも展開。1つ目のハンドバッグは「ロックダウン」と名付けられ、鍵の形をしています。2つ目のハンドバッグと靴は、世界で最も新しいファッションアクセサリーのマスクをモチーフにしています。2022年も引き続き、変化し続ける世の中を意識した作品作りを行うとコビー氏は述べています。このクリエイティビティとイノベーション精神こそ、美しく、斬新なコレクションを生み出し続ける秘訣です。