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CULTURE

米トニー賞で10部門を独占の傑作ミュージカル『バンズ・ヴィジット』がついに日本で上演

by ISRAERU 編集部 |2023年01月28日

第20回東京国際映画祭東京サクラグランプリなど、世界各国の映画賞を受賞したイスラエルのエラン・コリリン監督映画『迷子の警察音楽隊』(2007年イスラエル・フランス制作)。ブロードウェーでミュージカルになった傑作が、ついに日本に上陸。日本語で上演されます。


ミュージカル『バンズ・ヴィジット 迷子の警察音楽隊』は2018年、米演劇界の最高名誉であるトニー賞で10部門を独占。2006年の『ビリー・エリオット』以来の快挙を成し遂げました。


その背景には、楽曲の素晴らしさや俳優たちの名演もさることながら、歴史的に敵対してきたエジプトとイスラエルの国民同士が国境を越えて心を通わせる姿が、時勢に即して人々の心に刺さったことが大きく挙げられます。


物語は、かつての敵国・イスラエルに演奏旅行に来たエジプトの音楽隊が道に迷い、地元のイスラエル人と一晩だけ交流をするというもの。シンプルながら感動を呼ぶ作品です。抒情的な空気と独創的な音楽は、なんとも言えない魅力を放っています。



ストーリー

イスラエルの空港に到着した、エジプトのアレクサンドリア警察音楽隊。彼らはペタハ・ティクヴァのアラブ文化センターで演奏するために招かれたが、手違いか、いくら待っても迎えが来ない。誇り高い楽隊長のトゥフィーク(風間杜夫)は自力で目的地に行こうとするが、若い楽隊員のカーレド(新納慎也)が聞き間違えたのか案内係が聞き間違えたのか、彼らの乗ったバスは、目的地と一字違いのベイト・ハティクヴァという辺境の街に到着してしまう。

一行は街の食堂を訪れるが、もうその日はバスがないという。演奏会は翌日の夕方。食堂の女主人ディナ(濱田めぐみ)は、どこよりも退屈なこの街にはホテルもないため、自分の家と常連客イツィク(矢崎広)の家などに分散して泊まるよう勧める。

トゥフィークとカーレドはディナの家に案内される。部屋でくつろいだ後、トゥフィークはディナの誘いで街をみて廻ることにする。レストランに入った二人は、音楽について語り合い、少しずつ打ち解けるが、ディナと関係を持つサミー(渡辺大輔)と彼の妻(友部柚里)が現れると、ぎこちない空気になる──。


日本版の演出を手掛けたのは、第21回読売演劇大賞・最優秀演出家賞、第47回菊田一夫演劇賞を受賞した森新太郎氏。


この作品では、英語を母国語としない2つの国の人々が片言の英語で会話を交わす設定になっています。俳優が話す言語のなまりのニュアンスや歴史的背景を日本の観客に的確に伝えるため、日本版はニューヨークで上演された演出は使用せず、あえて日本オリジナル演出で挑みます。


終わらない戦争や感染症との戦い。世界中で平和と穏やかな日常を願う声が止まない今こそ、本作が届けるメッセージの大きさを実感せずにはいられません。


公演情報

《東京公演》
期間:2023年2月7日(火)~2月23日(木祝)
会場:日生劇場(東京・日比谷)
問い合わせ:ホリプロチケットセンター 03-3490-4949(11:00~18:00(平日)/定休日(土日祝))
公式HP:https://horipro-stage.jp/stage/bandsvisit2023/


《大阪公演》
期間:2023年3月6日(月)~3月8日(水)
会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
お問い合わせ:梅田芸術劇場06-6377-3888(10:00~18:00)
HP:https://www.umegei.com/schedule/1079/


《愛知公演》
期間:2023年3月11日(土)~3月12日(日)
会場:刈谷市総合文化センター大ホール
お問い合わせ:メ~テレ事業052-331-9966(平日10:00~18:00)
https://www.nagoyatv.com/event/entry-33492.html