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CULTURE

アリシア・キーズやメリッサ・エスリッジと共演を果たし、世界で活躍するイスラエルの女性歌手

独占インタビュー|ケレン・ボタロ(歌手・ミュージシャン)

by ISRAERU 編集部 |2021年01月01日

Keren Botaro, Photo by Shervin Lainez.

アリシア・キーズやメリッサ・エスリッジといった世界的に有名なアーティストと共演するには、並外れた努力と才能が求められます。イスラエル出身のケレン・ボタロさんは、ミュージシャンとしての才能を発揮し、常に上を目指してきました。彼女を成功に導いたのは、生まれ持った才能だけではありません。


今回のインタビューでは、彼女がどうやって成功を収めたのか、キャリア、2021年リリース予定のアルバムについてお話を伺いました。


スタート地点

ケレンさんがミュージシャンとして活動した始めたのは、まだ10代の頃。レストランでのパフォーマンスが始まりでした。その後20人ほどのバンドに加わり、ヨーロッパを中心にツアーを回りながら、パーティーや企業イベントなどでもパフォーマンスを行ってきました。


「エルトン・ジョンやジェニファー・ロペス、ジョージ・マイケルやエマ・シャプリンといった、名だたるミュージシャンたちと一緒にイベントでパフォーマンスを行いました。パフォーマンスを行う国で人気のある曲を歌うのが恒例でしたので、トルコ語やイタリア語、ヒンディー語でも歌いましたよ。」


こうして、若いうちから大物ミュージシャンたちと共演するバンドのツアーに2年間参加してきました。しかし彼女はこの結果に満足することはありませんでした。そしてミュージシャンとしてのスキルにさらに磨きをかけたのです。


夢が広がった街、ニューヨーク

ケレンさんがミュージシャンとして世界を回る中、ターニングポイントが訪れたのはニューヨークに引っ越しをした時のことでした。


「ニューヨークに住み始めた頃、知り合いもおらず全てをゼロから始めました。英語には問題ないかと思っていましたが、実際はスラングなどみんなが離している言葉がわかりませんでした。」


しかし、ケレンさんはここで諦めません。言葉のバリアをいともせず、アーティストとしてスキルアップすることにしたのです。


Performing with her band “Keren and the sugar daddy’s”. New York, 2015.

「ボーカルコーチのもとでプライベートレッスンを受け、”William Esper Studios “で2年間演技を学びました。歌だけでなく、新たな強みを作ったのです。」


彼女はR&Bシンガーとして活躍していましたが、ジャズという新しいジャンルの音楽にも挑戦します。


その後ケレンさんは”New York Big Band”という、アメリカの歌謡曲やジャズを演奏する17人組のオーケストラバンドに加わりました。彼女が在籍中、3枚のアルバムをリリースしています。


バンド活動を通して、音楽に新たな深みを与えられたケレンさんは、独立して音楽制作を始めました。


「ニューヨークのプロデューサーが歌詞を担当し、私が作曲をすることが日常的になりましたね。自分で作曲するというプロセスがとても好きになったので、ピアノとギターを習い始めました。自分の音楽のあらゆる側面を、もっと試行錯誤できるようにしたかったのです。」


ケレンさんは自分自身を “告白のソングライター “と表現し、彼女の歌詞は自身の人生における経験からのインスピレーションを物語っています。


このソウルフル”Soulfull”なスタイルの歌詞はオーディエンスの心を捉え、ケレンさんのソロシンガーとしてのキャリアは、驚異的なスタートを切りました。


そしてアリシア・キーズをマネージメントしていたプロダクション会社と契約した、オール・ガール・グループに加わることになったケレンさん。Megastarのアルバム”Songs in a Minor”のアメリカツアーでは、アリシア・キーズのオープニングアクトとして公演を行いました。


2017年初頭には、NYのテリータウン音楽ホールで行われたメリッサ・エスリッジのオープニングを務めました。


Keren with Melissa Etheridge. New York, 2017.

「その頃、ギタリストと一緒にアコースティックで演奏を行い、バックステージではメリッサと彼女のチームと一緒でした。メリッサはとても温かく、素敵で、歓迎してくれて、とても協力でした。彼女のアーティストとしての寛大さは本当に尊敬します。もちろん彼女のショーは素晴らしいものでした。」


「その一ヶ月後、パット・バンターのオープニングアクトとして呼ばれました。これもとてもいい経験になりましたね。」


ニューアルバムそしてCOVID-19

その後も何年にもわたり、世界で活躍するアーティストと共演してきたケレンさん。2018年には、セカンドEPをリリースしました。



EPの最後の曲 “Again”は、ケレンさんの私生活を大体的にを表現しており、彼女にとって特別な曲であると語ります。


「”Again”という曲は、2年前に別れた以前のパートナーとNYの路上で出会った後に作ったのです。別れた時の感情が再び現れないようにしたかったから、曲名は “Again”にしました。」


New York “Rockwood Music Hall “でのEPリリースショーでのパフォーマンス 2018年

現在ケレンさんは、2021年にリリース予定の新しいEPアルバムの制作中です。


「ニューヨークから帰ってきたばかりの時に、新曲をレコーディングしました。ロックダウンは約1ヶ月半くらいだったけど、その間エネルギーをフルにして作詞に注ぎ込むことができましたよ。来年にはニューアルバムをリリース予定です。このプロジェクトに心を注いでいるし、みんなに聴いてもらえることをとても楽しみにしています。」


最近の他の取り組みとしては、イスラエルで最も有名なシンガーソングライターの一人、ケレン・ペレスとのコラボレーションが挙げられます。


「イスラエルでの最初のロックダウン時のプロジェクトとして、ケレン・ペレスは人々を少しでも勇気づけようと企画をしました。世界中の女性シンガーを集め、歌声を繋げて一つの歌を制作したのです。 “Suddenly you came to me”という曲です。私はエンディングのコーラスを歌っています。」



「このプロジェクトは、人と人とのつながりがテーマで、遠く離れていてもみんなの心は近くにあるということを伝えています。私たちのほとんどは、今回のレコーディング以前はお互いを知らなかったのですが、みんなでひとつになってこの曲を作りました。」



このプロジェクトにインスピレーションを受けたケレンさんは、ニューヨークとロサンゼルスの音楽仲間17人を集め、レオナルド・コーヘンの”Hallelujah”のカヴァー曲を制作しました。コラボレーションのリリースのタイミングは、当時全米で起きていたBlack Lives Matterの抗議デモや暴動の最中にリリースされたため、これ以上のタイミングはありませんでした。本作品はこのような困難な時代について歌っていると言ってもいいでしょう。



ケレン・ボタロ ウェブサイト


https://kerenbotaro.com/