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CULTURE

異文化問題をタブーからエンタメへ!世界的ヒット映画『最高の花婿 ファイナル』が4月8日より公開

by ISRAERU 編集部 |2023年04月11日

ヴェルヌイユ夫妻と娘オディール© 2021 LES FILMS DU PREMIER – LES FILMS DU 24 – TF1 FILMS PRODUCTION

フランスで5人に1人が鑑賞とフランス国内でも世界的にもヒットした映画『最高の花嫁』(2014年)。フランスのロワール地方を舞台に、敬虔なカトリック教徒で保守的なヴェルヌイユ夫妻の4人の娘たちが、それぞれアラブ人、ユダヤ人、中国人、コートジボワール人と結婚したことから起こる異文化バトルをユーモアたっぷりに描いた作品で、日本でも絶賛されました。


2019年には続編『最高の花婿 アンコール』が製作され、その年のフランス映画興行収入1位を獲得しました。そして2022年、続編にして3部作の最終章となる『最高の花婿 フィナーレ』が完成。欠点だらけだけれど憎めない多国籍ファミリーが、さらなる大騒動と事件を抱えて帰ってきます。


前作では、海外移住しようとした4人の婿たち家族を自分たちの住むシノンにつなぎ止めて老後は一安心のクロードとマリー・ヴェルヌイユ夫妻。もうすぐ結婚40周年を迎える夫妻を祝おうと、娘たちは親戚一同大集結サプライズパーティーを計画します。アルジェリア、イスラエル、中国、コートジボワールから一筋縄ではいかない強烈キャラの婿たちの両親が大集結して、異文化バトルが更にヒートアップします。果たして、この多国籍の大ファミリーは一緒にパーティーを楽しめる!? 愛と笑いをパワーアップさせたフィナーレとなっています。


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両親たちとの記念撮影© 2021 LES FILMS DU PREMIER – LES FILMS DU 24 – TF1 FILMS PRODUCTION

異文化問題を“タブー”から“エンターテインメント”へ

監督・脚本は、『最高の花婿』シリーズ前2作に続いてフィリップ・ドゥ・ショーヴロンが手掛けました。カトリック教徒のフランス人である監督は、自身もアフリカ系の女性と結婚し、そのリアルな体験を今回も惜しみなく注ぎ込んだと言います。


婿たちの国での仰天話や民族間のギャップといったデリケートな異文化問題を、強烈なジョークによって見事なエンターテイメントへと昇華させました。


婿たち。シャオリン、ダヴィッド、シャルル、ラシッド© 2021 LES FILMS DU PREMIER – LES FILMS DU 24 – TF1 FILMS PRODUCTION

前作で、大陸ならではの異文化ネタを観客として面白おかしく眺めていた私たちですが、今、まさに自分たちもその渦中にいることに気づかされます。訪日外国人観光客と日本で働く外国人労働者の数は年々増加しており、日本のグローバル化は驚くべき速さで進んでいます。そんな未来に不安を覚える人にとっても、何か気づきやヒントがもらえる映画となっていることでしょう。肌の色も違えば、衣食住の習わしも異なり、信じる神も相いれない者たちが、どうすれば平和で幸せに共存できるか──。


映画を通して楽しみながら学んでみてはいかがでしょうか。


© 2021 LES FILMS DU PREMIER – LES FILMS DU 24 – TF1 FILMS PRODUCTION

前作と同じくヴェルヌイユ家の家長クロードには『レ・ブロンゼ』シリーズのクリスチャン・クラヴィエ、妻のマリーには『アステリックスとオベリクス/ミッション・クレオパトラ』のシャンタル・ロビー。フランス・コメディ界のキングとクイーンと称えられる2人が夫婦役を演じています。エンド曲は、フランスの国民的歌手ジョニー・アリディが担当しています。


『最高の花婿ファイナル』
4月8日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開