アマゾンウェブサービス(AWS)は、2023年前半にクラウドインフラストラクチャーリージョンをイスラエルに開設することを6月頭に発表しました。これにより、この地域のさらに多くのデベロッパー、スタートアップ、エンタープライズ、政府、教育機関、非営利団体がイスラエルのデータセンターからエンドユーザーに向けてサービスが提供可能になります。
この発表について、AWSのグローバルインフラストラクチャーの副社長を務めるピーター・デサンティス氏は次のように述べています。
「新設されるAWSイスラエル(テルアビブ)リージョンは、より多くの公的および民間機関、スタートアップ、グローバル起業に対しクラウド向けのアプリケーション開発を推進し、イスラエル全体の経済発展を助長するでしょう。」
この発表は、AWSとグーグルが主要なデータセンターをイスラエルに開発する契約が締結した後、数週間後に実施予定です。これにより、推定12.3憶ドルの価値をイスラエルにもたらすとされています。
またイスラエルは、政府省庁および子会社向けのNimbusプロジェクトの一環として、AWSを主要クラウドプロバイダーとして選択しました。Nimbusプロジェクトでは、デジタルトランスフォーメーションの加速をサポートすることを目的とし、地方自治体、国営企業、公共部門の組織など、イスラエル政府の省庁にクラウドサービスを提供する予定です。
これにより、AWSがインフラストラクチャーの一部として正式にクラスター化され、データの場所をより細かく制御し、高度なAWSツールへのアクセスが容易になります。
これについてデサンティス氏は、「この新しいリージョンは、あらゆる種類の企業やスタートアップの成長をサポートし、新テクノロジー開発を可能とし、クラウドリテラシーを創り出すための継続的な投資となります。クラウドテクノロジーはイスラエル政府が進めるデジタルトランスフォーメーションの中核を担っており、クラウド採用に向けた強力な道筋を設定し、模範を示すことで市民向けサービスを再発明することの重要性を浮き彫りにしています。」と述べています。
現在AWSは世界に25箇所リージョンがあり、イスラエルを含めて現在新たに7か所での開発が計画されています。