
イスラエルの結婚事情
日本では令和元年にちなんで、2019年の婚姻数が7年ぶりに増加しましたが、2018年の日本の婚姻件数が590,000組に対して、挙式を行ったカップルは21,160組。役所に婚姻届を提出するだけで済ませる(ナシ婚)形式も多く、私達の親世代のように、盛大な結婚パーティーを行うカップルは少なくなって来ているようです。
一方イスラエルは、日本の13分の1の人口数でありながら、81,697組のカップルのうち、実に9割近くが披露宴を行うという、人口に対して結婚パーティーを行う数が多いのが特徴です。
イスラエルの中央統計局が2019年6月18日に発表した統計によると、イスラエル人の50%以上が25歳までに結婚するそうです。
イスラエル人は気軽に結婚式に友人を招待する事が多く、友人が知人を連れて結婚式に参加する事も珍しくありません。
招待客数は平均300-600人程度であり、日本と比べて規模が大きく盛大に行います。
筆者もイスラエルに来たばかりの頃、よく結婚式に招待されその多さと気軽さに驚きました。
お祭り騒ぎの大好きなイスラエル人にはもってこいのイベントの一つともいえます。
やはり結婚式の目玉と言えば花嫁さんとなりますが、テルアビブのメインストリートの一つであるディジングオブ通りの北側やヤッフォでは、ウエディングデザイナーのショップが軒を連ねており、需要の高さが垣間見えます。
意外と知られておりませんが、イスラエル出身のウエディングドレスデザイナーが世界で活躍している事も多く、日本でも少数ではありますが、イスラエルブランドを見かける事もあります。
今回は、特に海外で有名なイスラエル人デザイナーを3名ピックアップしてみました。
インバル・ドロール(Inbal Dror)

イスラエル砂漠地帯南部アシドット出身のインバル・ドロールは、ビヨンセ、ジェニファー・ ローレンス、キム・カーダシアン等の世界的に有名なセレブを顧客に持っています。アメリカでも有名なデザイナーであり、NYブライダルファッションウィークでもコレクションを発表している、ウエディングドレス界の大御所的な存在です。
きらびやかでありながら一味違うデザインは、アメリカのセレブを魅了しつづけています。
ウェブサイト
https://inbaldror.mazaltov.walla.co.il/
https://www.instagram.com/inbaldrorofficial/
アローン・リブネ(Alon Livne)
異色の経歴の持ち主アローン・リブネは、その類まれなる才能を早くから開花させていました。
17歳の時から、ロンドンのアレクサンダー・マックイーンの下で働きだし、キャリアをスタートさせています。
22歳になると、イタリアのロベルト・カヴァリの下で技術を磨き、2009年にイスラエルのリアリティ番組で1位を獲得した後、ニューヨークインターナショナルファッションウィークで定期的にコレクションを発表しています。
また、彼の高いデザイン性はウエディングドレスだけにはとどまらず、2018年にはD-MARSの宇宙服もデザインしている多彩な才能の持ち主です。
2013年にニューヨークでのショーを成功させ、インバル・ドロールと同様にセレブから引っ張りだこなデザイナーとなりつつあります。
ナオミ・キャンベル、リア・ミシェル、ビヨンセ、レディーガガ、ニーナ・ガルシアが、彼のドレスを着用した事により大きな話題を呼んでいます。シンプルで光沢のある生地を独特のドレープで立体感をもたせるデザインは、他にないユニークで上品な仕上がりとなっています。
ウェブサイト
https://www.alonlivnewhite.com/
https://www.instagram.com/alonlivnewhite/
リー・ペトラ・グレブナウ(Lee Petra Grebenau)
イスラエル国内でまだそれほど有名ではないリー・ペトラ・グレブナウですが、海外顧客のニーズをよく捉えています。キャリアも10年とそれほど長くありませんが、彼女のウェディングドレスコレクションは、日本を含めた世界17か国(シンガポール、香港、日本、オース トラリア、カナダ、ロンドン等)の厳選されたブティックで販売されています。
昨年9月には、ニューヨークのウェストビレッジにあるワシントンパーク近くのマクドゥーガルストリートに、旗艦店をオープンしています。イスラエルのサロンはフランスのリビングルームから着想を得ており、彼女が花嫁に魔法をかけるように、髪型からメイク全てをアドバイスしています。
上質なレースと生地から紡ぎ出されるドレスは、女心をつかんで離さないガーリさがありながら、女性の体を華奢に美しく引き立たせる計算しつくされたデザインとなっています。
ウェブサイト
http://instagram.com/leegrebenau
今回ご紹介したのはほんの一部のデザイナーとなりますが、イスラエルデザイナーをウエディングドレス候補の一つとして、リストに入れてみるのは如何でしょうか?