髪の色も肌の色も違う人種の集合体、多様性に満ちたイスラエル。コスメそのものだけではなく、メイク方法のトレンドは、日本とどう違うのでしょうか。イスラエルに移住した日本人である筆者が、日常生活の中で感じたメイクトレンドをまとめました。
イスラエルの女性は、みんな眉毛がキリッ!?
シャローム(ヘブライ語で「こんにちは」)、宏美です。皆さん、メイクは好きですか?
私はメイクが大好きで、日本にいたときは、いかにも女子らしくほわんとした「イガリメイク」や、河北祐介さんのメイクが好きで、よく参考にしていました。眉毛は主張しすぎないように髪色よりやや明るい茶色にして、チークやリップもナチュラルに、統一感のあるメイクをしていました。しかし、イスラエルでコスメストアに行ったとき、美容部員さんたちのメイクは、日本のそれとはかなり違っていたのです。まず、女性はみんな、意志が強そう。「儚げで守ってあげたい」と感じさせるメイクではなく、意志の強さや知性が垣間見えるような、可愛いというよりカッコいいメイクでした。
そして、初めてイスラエルのコスメアイテムを試してみようと訪れたコスメストアで、私がダークブラウンにするかブラウンにするか、2色のアイブロウで迷っていた時。私の髪は少し茶色いので、日本では眉毛は髪色より薄いブラウンかライトブラウンで描いていました。が、美容部員さんは「あなたは髪が黒いから、ダークブラウンのほうが良いと思うわ!」と、濃いダークブラウンを勧めてくれたのです。
そのとき初めて、現地人の同僚から「ヒロミ、今日のメイク良いわね!」と言ってもらえる日は、決まって眉毛を濃く描いた日であったことに気づいたのです。イスラエルでは、アイブロウはハッキリ濃く描いたほうが良いのか!これがもしかして文化の違いによるメイクトレンドの違いかも!と思い、早速試してみることにしました。
入ったコスメストアのInstagramを店内でチェックすると、アイブロウのメイクアップ動画がありました。
Flormar Israelのメイク動画。アイラインはかなりしっかり引いているので、普段使いではないような気がしますが、この眉は街中でよく見かける美女たちの眉そのもので、とてもイスラエルっぽいと感じます。
取り入れやすいのは、眉山の下部に下図みたいにハイライトを入れることだと思い、実践しています。
日本よりも発色がビビッドで鮮やかなのは、日常生活の中にビビッドな花々があるから?
もうひとつ、イスラエルでは日本よりも、発色が良くビビッドカラーのアイテムが日本に比べて多いと思います。これはメイクだけでなく、ファッションについても同じことが言えます。日本のようなベージュやカーキ色のアイテムは、あまり見かけません(私が気づかないだけかもしれませんが)。H&Mのショーウィンドウを見ると、日本ではあまり見かけないような、ショッキングピンクやイエローやエメラルドグリーンのアイテムがずらり。イスラエルにはブーゲンビリアなど南国の花がよく咲いていて、至るところでビビッドカラーを目にするので、その影響もあるのかなと感じました。
リップの色も、ボルドーやマゼンタピンク、ショッキングピンクに近いような色や鮮やかなオレンジが人気のようです。リップライナーで唇の輪郭を取って、しっかり塗ることが多いようです。
また、イスラエルでは「日焼け風メイク」をよく見かけます。アジア人が多い日本では美白が良しとされていますが、イスラエルではそもそも肌の色が全然違う人種が集まっているので、美白が良いという価値観はどうやらあまり無いようです。(日焼け止めを塗る文化はあります、紫外線が強いからでしょう)
「日焼け風メイク」は、ベージュやシアーピンク、時には血色に近い色のピンクを、チークだけでなく鼻にも塗ることによって、ほんのり焼けているような演出をするテクニックです。この動画をご覧ください。
FlormarIsraelのメイク動画。リップグロス1本で超簡単な日焼け風メイクがキュート!
Sacaraの公式アカウントInstagramにある、「Neta」ラインのメイク動画。血色に近いチークを、鼻の付け根にも伸ばしているのが印象的。
今のところ、あまりベージュメイクは見かけていないのですが、もっとイスラエルのコスメブランドを開拓してみようと思います。
◇まとめ◇イスラエルのメイクトレンドは、
・眉毛はキリっと濃い色で。眉下にはハイライト
・リップの色は鮮やかなボルドー・コーラルピンク・マゼンタピンクが人気
・美白という概念はあまり無く、むしろ日焼け風メイクが可愛い
Flormar Israel 公式Instagram
トルコのコスメティックブランドのようです。価格帯もリーズナブル。
Sacara 公式Instagram
これはイスラエルブランドです。