今年のミス・ユニバースについてあなたが知らなかった10のこと

誰もが一度は耳にしたことがあるであろうミス・ユニバース。これほど世界的なコンテストとなると、女性と美を祝した国際的な祭典であると考える人もいる一方、古臭い家父長的なイベントであると考える人もいるのも事実です。

今回の世界大会に対する評価はさておき、イスラエルで初めて開催されたこともあり、イスラエルの人々、ましてや太陽が眩しい南の都市エイラットの人々にとっては、国際的に美に対する注目が集まり、心に響くものとなったことは間違いありません。

このコンテストの開催を祝して、2021年ミス・ユニバースについてあなたが知らなかったことを10点ご紹介いたします。イスラエルの夜更けにミス・ユニバースに輝いたハルナーズ・サンドゥさん、おめでとうございます！

1. ミス・イスラエルは 医者を目指す現役パティシエ

11人の候補者から勝ち抜き、今年のイスラエル代表に選出されたノア・コチュヴァ（Noa Cochva)。22歳の彼女は、幼い頃に病気で通院を繰り返していたことから医者を目指すようになったと記者会見で明かしました。その傍ら、コロナウイルスの影響で閉店してしまうまで、パティシエとして働いていました。残念ながら16名のファイナリストには選ばれませんでしたが、弾丸イスラエルツアーの企画で仲間たちに大いに貢献しました。

2. ミス・フィックス・ザ・ユニバースが同時開催

ミス・ユニバースに興味がない方も、ペレス平和イノベーションセンターで開催されるイスラエル・ウィメンズ・ネットワーク主催のミス・フィックス・ザ・ユニバースは必見。このコンテストでは、数万人もの人々が自分が一番だと思う、世界をより良くする女性起業家に投票します。DVの被害者を支援する運動「Shame Moves Aside」、アラブ人やハレーディーコミュニティの雇用をサポートする「job360」や「The Lobby for a War against Sexual Violence」を先導した素晴らしい女性たちが優勝しました。

3. ネッタ・バルジライに代わり、ノア・キレルがパフォーマンスを行った!?

ミュージカル・センセーションであり、今イスラエルで最も人気のある歌手の一人ネッタ・バルジライは、今年のミス・ユニバースへの出演オファーを断りました。「依頼されたことは光栄だが、女性を容姿で評価する大会に出席する自分の姿が想像できない上、この時代遅れなコンセプトから進歩していくべきだ」と彼女は述べました。しかし、大会からミュージック・タレントが消えたわけではなく、彼女に代わり、イスラエルのスーパースター、ノア・キレルが観客を熱狂させました。

4. 驚くほど「グリーン」なドレス！

2021年という時代を考慮して、かなりの数のドレスがグリーンを意識したものでした。グリーンとは実際の色合いではありません。例えば、ノア・コチュヴァは何千もの昔の硬貨を用いて、25年前に作られたドレスを着用しました。アルゼンチン代表のジュリエッタ・グレシアは、氷を彷彿とさせるプラスチックを再生利用して作られたドレスを着用し、出身国の氷河の融解に注目してもらおうと試みました。プエルトリコ代表のリコ・ミッシェル・マリー・コロンも再生利用されたプラスチック袋やペットボトルを取り入れた衣装を着用し、その他多くの出場者が衣装を通して自然や環境に言及しました。

5. 世論に反し、水着審査は今年も含まれていた

プレスレポートによると、 現地メーカーは主催者に水着に代わり、よりモダンなスポーツウェアのステージを取り入れることを提案しましたが却下されました。しかし、主催者側は今年の水着審査は毎年とは異なる形にすると誓いました。バーレーン代表のマナー・ナディーム・ディヤニは水着審査の予選で、奥ゆかしいジャンプスーツを着用し、この流れに対抗する姿勢を示しました。

6. イスラエル人デザイナーが7人もの出場者の衣装を手がけていた

週末のステージに出場したイスラエル人は1人でしたが、ファッション部門では広く活躍を見せました。中でもイスラエル人デザイナーのアビアド・アリク・ヘルマンは7人もの出場者の衣装を手がけたクリエイティブ・マインドの一人です。ヘルマンはミス・ルーマニア、ミス・スウェーデン、ミス・ジャパン、ミス・モロッコの衣装を作成しました。各出場者の世界遺産や文化を取り入れデザインが特徴です。地方新聞で「ミスター・ユニバース」と称されるのも納得できます。

7. ミス・ユニバースの努力と現実

ミス・ユニバースは多くの女性が送る日常とはかけ離れた美を表現するコンテストであるため、コンテスト出場者が皆この姿で朝目覚めるわけではなく、これが正直でリアルな姿ではないと理解することも大切です。The Nationalにより最近公開されたインタビューで、ミス・USAのエリー・スミスは大会の批評家に対し「水着姿でランウェイを歩く時、健康的な体型を維持し、規則正しい生活を送るために毎日どれだけ努力をしているか示しているのです」と厳しく批判しました。彼女のコメントは、ミス・ユニバースが努力とプロフェッショナリズムを讃えるコンテストであると改めて気づかせてくれました。

8. ソーシャルメディアがエイラットGoogleマップ掲載に貢献

コンテストに対して不満を表すことは自由ですが、イスラエルの国際的イメージに大きく貢献した事実は認めなくてはなりません。国が紛争関連以外で取り上げられているだけでなく、美しい街並みや人々に注目が集まっているのです。エイラットはミス・ユニバースのファンの間では誰もが知っている場所となり、オミクロン株の混乱が落ち着き次第、新規観光客としてイスラエルに訪れてくれることを祈るばかりです。

9. ヤド・ヴァシェムツアーで涙ぐましい実話が明らかに

最終日に先駆け、出場者たちはイスラエル観光を行い、エルサレム、テルアビブ、アッコや死海を訪問しました。ヤド・ヴァシェム・ホロコースト記念館を訪問すると、ミス・プエルトリコのリコ・ミッシェル・マリー・コロンは、彼女の曾祖父がアウシュヴィッツ収容所の生存者であり、カリブ海へ移住する前にホロコーストで多くの親族を失ったことを明かしました。カメラはこの涙ぐましい瞬間を捉えており、世界中の視聴者がより深くコロンを知るきっかけとなりました。

10. 新しい代表団の参加：バーレーンとモロッコ

アブラハム合意に続き、イスラエルで主催される国際的なコンテストに相応しく、コンテストに参加したミス・バーレーンとミス・モロッコが多くの注目を集め、国の前途有望な人々のうちの1人になりました。この大会はバーレーン代表、また、北アフリカ諸国の代表者が参加した初めてのコンテストでもありました。これ以上誇らしいことはありません。

情報提供：ISRAEL21c

テキスト：Naama Barak