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エルサレムに拠点を置くインテルグループのモービルアイ(Mobileye)は、東京、デトロイト、上海、パリの4都市で、2021年前半にも自動運転車のテストを拡大予定であると発表しました。また承認がおりればニューヨークでも実施予定です。
モービルアイの共同創業者でCEOのアムノン・シャシュア教授は、先日オンラインで開催されたCES 2021にて、自動運転車とモビリティ製品の未来を描く同社の計画についても発表しました。
運転支援システムの開発を行うモービルアイは、2017年インテルが153億ドルで買収。既にイスラエル全土でのテストを実施、現在はミュンヘンでもテストを行っています。
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テスト拡大の発表に加え、シャシュア氏はモービルアイの成長戦略、インテルと共同で開発している、安全な自動運転の基盤となる世界中の道路インフラの高精度地図を作成するREM(Road Experience Management)のマッピング技術、カメラをベースとしたセンシング技術、2025年以降投入予定のLiDAR SoC(system-on-chip)についても詳細を明らかにしました。
シャシュア氏はLiDAR SoC(system-on-chip)について、次のように述べています。
「これは大革命をもたらすでしょう。我々はこれをフォトニック集積回路(PIC)と呼んでいます。184本の垂直線があり、その垂直線は光学的に移動する仕組みです。その仕組みに対応可能な製造工場は非常に少ないため、LiDAR製造におけるインテルの大きなアドバンテージとなります。」
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モービルアイでは自動運転の世界的普及に向け、技術のコスト削減を目指しており、この新しいシステムはそのカギを握っています。「メインセンサーとしての低コストのカメラと冗長性を持つ補助センサーを使用したセンシングシステムを組み合わせることで、少なくとも人間よりも1000倍は高い安全性を確保する性能を実現しています。」とインテルは声明を述べています。
モービルアイの三位一体
シャシュア氏は、CES 2021で行ったスピーチ「Under the Hood」にて、モービルアイの成長はADAS(先進運転支援システム)、AV(自動運転車)とスマートシティ向けのREMマッピング技術、そして2017年インテルが買収したMoovitと共同で開発を行う消費者向けSVとロボタクシーやMaaS事業の3つの柱からなっていると述べました。
さらにシャシュア氏は、モービルアイの「三位一体」アプローチについても説明。運転する人間よりもけた違いの能力を持つセンシングソリューションを提供すること、AVマップというクラウドソーシングによる高精度REMマップを作成すること、そしてルールに基づいたResponsibility Sensitive Safety(RSS)のポリシーにコミットすることです。
モービルアイの既存技術を使用したマッピングは、既に世界で10億㎞を超えており、現在も毎日800万㎞以上をマッピングしていることも明らかにされました。
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シャシュア氏はスピーチの中で、エルサレムとミュンヘンで行われたテストの映像も公開し、今後のテスト拡大を楽しみにしていると述べました。2025年には、特定の場所だけでなく、いつでも好きな時に自動運転の体験を提供できるようになりたいと目標を語っています。
また2021年後半には韓国の大邱でロボタクシーのテスト開始し、2023年には日本最大輸送事業者の一つであるWILLERとともに、大阪で商業用ロボタクシーの販売を目指しています。
モービルアイ