
日本の技術商社である高千穂交易株式会社は、イスラエルのサイバーセキュリティ企業Token Securityと独占販売契約を締結し、日本市場への本格参入を発表しました。この提携は、生成AIおよびエージェンティックAIの急速な普及に伴い、非人間アイデンティティ(NHI)に対するセキュリティリスクが世界的に高まっている現状を反映しています。

新たなセキュリティ領域「非人間アイデンティティ」
企業がAIエージェントやボット、API、各種自動化サービスを導入する中で、システム内で稼働する非人間アイデンティティの数は急増しています。これらは従来の人間ユーザーとは異なり、可視化や統制、説明責任の確保が十分でないケースが多いのが現実です。
その結果、以下のような課題が顕在化しています。
・AIエージェントが「誰の代理で何をしているのか」把握できない
・過剰な権限を持つAPIトークンやサービスアカウントの放置
・AIによる自律的な行動に対する監査ログの不足
・GDPRやEU AI Actなど規制対応の難しさ
こうした背景から、「すべてのAIエージェントにアイデンティティを付与すること」は、もはや不可欠な要件とされています。

Token Securityのアプローチ
テルアビブおよびニューヨークに拠点を置くToken Securityは、クラウド、SaaS、API、AI環境における非人間アイデンティティの保護に特化したプラットフォームを提供しています。
同社のソリューションは、以下を可能にしました。
・NHIの自動検出と可視化
AIエージェントやAPIキー、サービスアカウントの所有者や利用状況を把握。
・AIエージェントへのアクセス制御
人間ユーザーと同様に、ロールやスコープ、時間制限に基づく管理を実現。
・完全な監査性の確保
AIによるすべてのアクションを記録し、説明責任を担保。
・AI時代のガバナンス強化
GDPR、SOX、EU AI Act、NIST RMFなどの規制対応を支援。
・既存インフラとの統合
クラウドやSaaS、AI基盤とシームレスに連携。

なぜいま、日本に進出するのか
日本では製造業、金融、小売などを中心にAI導入が急速に進んでいる一方で、AIのガバナンス体制はまだ発展途上にあります。
高千穂交易株式会社との提携により、Token Securityは、セキュリティやコンプライアンスを損なうことなく、AI活用を拡大できる環境の構築を目指します。
同社は2030年までに、50社・37万5,000ライセンスの導入を目標としています。

イスラエル発サイバーセキュリティの存在感
今回の動きは、AIネイティブなセキュリティ分野におけるイスラエルのリーダーシップを改めて示すものと言えるでしょう。
AIが単なる支援ツールから自律的に行動する存在へと進化する中で、非人間アイデンティティの管理と保護は、今後の企業セキュリティ戦略の中核となると見られています。

今回の日本進出により、Token Securityは、次世代サイバーセキュリティの重要領域において、その存在感をさらに高めていくことになるでしょう。
Token Security公式サイト
https://www.token.security


