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FASHION

acrylic経営者・デザイナーの坂雅子さんが出会った素顔のイスラエル

by Keiko |2026年03月03日

アクリリック デザイナー坂雅子さん

大胆なデザインと驚くほど快適な着け心地、軽さを誇るアクセサリーやバッグは、素材に産業資材を使ったもの。自ら手がける「acrylic アクリリック」の展示会を、テルアビブで開催したことがある坂雅子さん。インタビューの2回目は、イスラエルの建築家、ロ二・ニールとアリエ・クッツ夫妻との絆について語っていただきました。


イスラエルの建築家夫妻の招待で展示会を開催

「もともとイスラエルでの展示会が実現したのは、『テルアビブのわが家に遊びに来て、展示会をやらないか?』という提案がロ二とアリエからあったからなんです」。東京でアクリリックのアイテムと出会い、すっかりファンになったご夫妻は、イスラエルの人々にも紹介したいと思うと同時に、大好きな坂雅子さんに、本当のイスラエルを知ってもらいたいと願ったに違いありません。


ホテルには泊まらずに、ずっとふたりのお住まいに滞在させていただき、そこで展示会を開催し、色々な場所へ連れて行ってもらいました」。個人宅といっても、高い天井と大きな窓から自然光が降りそそぎ、無彩色でシンプルな空間は、まるでギャラリーのよう。アクリリックのアクセサリーにふさわしい、ミニマルでクールなインテリア空間です。「インテリアはもちろん、生活道具にもこだわりがあって、ロニは陶芸もやっていたので、彼女が造った器も素敵でしたね」。


テルアビブで開催されたアクリリック展示会
スタイリッシュかつ機能を極めたバッグは、アクリリックの人気アイテム
展示会でゲストに説明するロニ&アリエご夫妻
ゲストにアクセサリーについて説明するロニ&アリエル夫妻

「イスラエルの方々は、ベジタリアンというわけではないけど野菜がお好きで、新鮮な野菜やドライフルーツをたっぷり食べるんですね。いつもヘルシーで美味しいお料理を作ってもらいました」。

坂雅子さんは家族のように迎えられ、すぐにイスラエルになじんでしまったそうです。

「日曜日になると小学生時代からの親しいお友達が、それぞれ料理を持ち寄ってホームパーティ。友達を呼んで音楽のコンサートをやってくれたこともありました」。


料理するアリエさん
料理が得意なアリエさん
モダンなテーブルセッティング
器やキッチンツールもふたりの洗練されたセンスを物語る

イスラエルと日本を建築で結ぶ

「ロニとアリエは若い頃に揃って日本に来て、日本が大好きになったんです。韓国とも縁があって、日本と韓国とイスラエルを結ぶ活動を続けています。彼らは日本で外国人に向けての建築ツアーもやっていて、日本人より日本のことを知っている部分もある人たちです」。


イスラエルの建築家・都市計画の専門家であるアリエ・クッツ氏は、東京工業大学大学院を修了し、イスラエル・日本親善協会会長を務め、イスラエルの大学で日本の建築文化について教えている日本通。2016年には、日本とイスラエル間の文化的・専門的交流への貢献により、日本政府から旭日小綬章を授与されています。


イスラエル国内でも多くの建築や都市計画を手がけ、2016年には、建築専門誌『Binian Diur』が、アリエさんを「イスラエル建築界の30人のパイオニア」の一人に選出。ロ二さんと共同経営するNir–Kutz Architectsを、「過去10年間で最も影響力のある100の建築事務所」の一つとして紹介しています。


また、2022年に新キャンパスが完成したエルサレムの「ベツァレル芸術デザイン学校」の設計を、妹島和世氏と西沢立衛氏が率いる日本の建築設計事務所SANAAが担当。そのプロジェクトの現地パートナーを務めたのも、ロ二・ニールとアリエ・クッツ夫妻でした。まさに、長年にわたってイスラエルと日本を結ぶ活動を続けていらっしゃることがわかります。


自宅でのロニ&アリエご夫妻
2人とも、いつもファッションはオールブラック

イスラエルを象徴する地を巡って

イスラエルに到着した13日から20日までの期間、ご夫妻はイスラエルの魅力がつまった地へと坂雅子さんを案内してくれたそうです。


エルサレムの旧市街にある聖墳墓教会。ここはキリストの墓とされる場所に建つ教会堂で、あのゴルゴダの丘はここにあったとされる場所。「旧市街には市場があって、ずっとなにか民族音楽が聞こえていて、やっぱりユダヤ教徒、イスラム教徒、キリスト教徒が集まって暮している土地なんだと実感しましたね」。


聖墳墓教会の外観
聖墳墓教会の内部
キリストの墓とされる場所に建つ聖墳墓教会

聖墳墓教会の東にある標高約800mの石灰岩のオリーブ山は、イエス・キリストが昇天した地で、受難前に祈りを捧げた『ゲッセマネの園』がある場所として知られています。
聖書に描かれた伝説の地を実際に訪れることができるのは、特別な体験です。


オリーブ山から見たエルサレム
エルサレムを一望できるオリーブ山
ロニさんと坂雅子さんのツーショット

イスラエル第3の都市であるハイファは、最も美しい港街。エキゾチックな庭園やオスマン建築、バウハウス・デザインの建築など、さまざまな時代の文化と出会えます。「洞窟の中にアクセサリーショップがあったり、面白い建築がたくさんありましたね」。


ハイファの海辺の景色
洞窟を利用したアクセサリーショップ
洞窟を活用したミステリアスなアクセサリーショップ

ロ二・ニールとアリエ・クッツ夫妻に導かれ、初めて訪れたイスラエルであるにも関わらず、「なにかに呼ばれた気がした」と語った坂雅子さん


次回は、イスラエルのアーティスティックな魅力にフォーカスします。お楽しみに!