シャローム hello こんにちは。イスラエル在住のクニコです。
今回はイスラエルのエネルギー産業に関してご紹介します。
10年ほど前に天然ガスを発見するまで、イスラエルには天然資源がなく、エネルギー資源を開発する必要がありました。それではどのようなエネルギー産業がイスラエルにあるのでしょうか？
目次
化石燃料発電所
イスラエルのほとんどのエネルギーは化石燃料から来ています。国の総一次エネルギー需要は、その総一次エネルギー生産よりも大幅に高く、そのエネルギー需要を満たすために輸入に大きく依存しています。2017年のイスラエルの電力消費量は57,149GWhでしたが、生産量は64,675 GWhで、純輸出量は4.94TWhでした。 2014年に設置された発電容量は約16.25GWで、ほとんどすべてが化石燃料発電所からのものであり、ほとんどが石炭とガスを燃料としています。
天然ガス
1948年のイスラエル建国以来、イスラエルは他の国からのエネルギー輸入に依存してきました。歴史的に、イスラエルは北アフリカで2番目に大きな天然ガス生産国のエジプトから、アリッシュ-アシュケロンパイプラインを通じて天然ガスを輸入しています。2005年、エジプトはイスラエルに15年間にわたり年間570億立方フィートのガスを供給するための25億ドルの契約に署名しました。この取り決めでエジプトは、イスラエルの天然ガス需要の40パーセントを供給することになりました。そして、イスラエルにとって驚くべき革命的な発見として、2009年のタマールガス田と2010年のイスラエル沖のレビアタンガス田が挙げられます。レビアタンガス油田とタマールガス田は、約19兆立方フィートの天然ガス埋蔵量と言われています。具体的には、イスラエルは2013年に70億立方メートルの天然ガスを生産し、遂にこの天然ガスの商業生産を開始しました。
再生可能エネルギーイスラエルの太陽光発電
屋上ソーラーエネルギー
イスラエルの一人当たりの太陽熱エネルギーの使用は、世界的リーダーの1つと言われ、1990年代初頭の時点で、すべての新しい住宅用建物は政府から太陽熱温水暖房システムの設置を義務付けられています。イスラエルの国家インフラ省は、温水暖房用のソーラーパネルが、国の総エネルギー需要の4％を満たすと推定しています。現在太陽熱温水システムは、イスラエルで90％以上の家庭が使用しています。国家インフラ省は、“太陽熱温水器がイスラエルに年間200万バレル（320,000 m3）の石油を節約すると見積もる“と述べています。
風力エネルギー
ゴラン高原風力発電所は、イスラエルが占領したゴラン高原のクネイトラの南5kmにある、ブネイラサン山の海抜1050mに位置する風力発電所です。風力発電所は、エネルギーインフラ省の支援を受けて、Mey Eden（Waters of Eden）ミネラルウォーター会社によって1992年に建設されました。これはイスラエル初の風力発電所であり、中東で最初の商用風力発電プロジェクトでした。設置はゴラン高原の20のサイトで約3年間行われた広範な風力資源評価の後に開始されました。
Mey Golanは、5億ドルと400MWの風力発電所を建設するライセンスを付与され、このプロジェクトは、ゴラン高原北東部の140 km2の地域で、ドゥルーズ派の村マジダルシャムスからモシャブのアロネイハバシャンまで、約150基のタービンで構成されています。
イスラエル外務省によると、ガリラヤ、アラバ、ネゲブに多くの風力発電所が計画されています。この目的に向けて、風力発電所の開発者への風力発電の多いサイトを特定し、ライセンス支援を設定するための作業が行われているようです。
ここに、イスラエルで著名なエネルギー企業6社をご紹介します。
Ellomay
イスラエルを拠点とする公開会社であるEllomayCapital Ltd.は、NYSE Americanおよびテルアビブ証券取引所に「ELLO」の銘柄記号で登録されており、ヨーロッパとイスラエルの再生可能エネルギー発電機の開発社です。
ウェブサイト
Ormat
Ormat Technologies, Inc.（NYSE：ORA）は、地熱、回収エネルギーから提供されるクリーンで信頼性の高いエネルギーソリューション、およびエネルギー管理と貯蔵ソリューションに焦点を当てています。
地熱業界のリーダーとして、ケニア、グアダルーペ、グアテマラ、ホンジュラス、米国で地熱発電所の探索、開発、設計、製造、建設、所有、運営に関する世界的な専門知識を獲得しています。
ウェブサイト
https://www.ormat.com/en/home/a/main/
Enlightenergy
Enlight Renewable Energyは、TASE（Tel Aviv Stock Exchange）上場企業で、2008年の設立以来、同社はエネルギーとインフラストラクチャのイニシアチブを通じて価値の創造に努めてきました。再生可能エネルギー源からの発電を含むプロジェクトの開始、開発、資金調達、建設、管理および運営を専門とし、再生可能エネルギーがエネルギー市場の実質的かつ成長するシェアを占める世界で、適切なビジネスモデル、優れた実行能力、および財務上のセキュリティと組み合わせた同社の経験と専門知識により、同社は市場をリードしています。
ウェブサイト
Aug-wind
Augwindは、エネルギー貯蔵の代替ソリューションを開発することを使命とし、2012年にOr Yogev、PHDによって設立されたイスラエルのテクノロジー企業です。
2019年、同社はテルアビブ証券取引所で取引されている公開会社「Biomedico Hadarim」（現在はAugwind Energy）との合併プロセスを完了しました。
同社は、イスラエル全土で運用可能な圧縮空気貯蔵ユニットを積極的に設置および保守し、この経験により、同社はエネルギー業界についての理解を深め、知識を応用してエネルギー貯蔵の次の進化段階を開発する準備が整っています。同社は、Hon Tevaテクノロジーインキュベーターで最初の一歩を踏み出し、圧縮空気貯蔵テクノロジーを開発して展開しました。
ウェブサイト
Solegreen
Solegreenは、再生可能エネルギーを使用した発電施設の設置、開発、建設、管理、運用を行う株式公開プラットフォーム企業です。同社の支配株主は、インフラストラクチャ、再生可能エネルギー、および資本市場業界で豊富な経験を持ち、建設中の45MWのプロジェクト、イスラエルの南と北で開発中および計画のさまざまな段階にある450MWの地上設置型プロジェクトを所有しています。
同社は、太陽光発電による収益を生み出す資産の実質的なポートフォリオを開発するという戦略に従い、特に太陽光発電分野において、再生可能エネルギー事業の加速と拡大に取り組んでいます。
ウェブサイト
https://solegreen.co.il/en/home/
Sunflower
サンフラワーは、再生可能エネルギー分野でのビジネスチャンスを活用するために、その豊富な経験を活用しています。同社は、高く安定した収入を生み出す再生可能エネルギープロジェクトに投資しているため、投資家は再生可能エネルギーポートフォリオに投資する機会を得ることができます。同社は2008年にスペインの太陽光発電所に投資することで再生可能エネルギー分野での活動を開始し、2010年にイタリアとイスラエルに太陽光発電分野への投資を拡大しました。 2012年現在、Sunflowerは、子会社のWindflowerを通じてポーランドの風力セクターで活動しており、2014年にはフィンランドでも風力発電所の開発を開始しました。
ウェブサイト
いかがでしたか、イスラエルには世界をリードする多くのエネルギー企業が活動しています。
イスラエルのエネルギー企業の今後の進展に期待いたしましょう。
それでは、次回をお楽しみに！レヒトラオット！さようなら
